2013年01月03日

ジェイソン・グルード『ジェイソン・グルード EP』(12年)

Jason Gould:Jason Gould EP(12年)

皆様、明けましておめでとうございます。

お正月もあっという間に3日となってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
もちろんもうお仕事されてる方もいらっしゃると思いますけど、今年はカレンダーの関係で明日から出勤という方もあれば、来週月曜日からという方も多いかもしれないですね。うちは例年は4日まで休みなんですけど、今年はそんなに長い休みはまかりならん!という事で明日から出勤です(本当に貧乏性なんだから・・・)。
年末も30日まで仕事だったのでイマイチモードが切り替わり切りませんでしたが、まぁぼやいたところでお休みになる訳でもなく、また明日から頑張りたいと思います。

という事で年始の一発目の更新はこちら。

ジェイソン・グルードのデビューEP盤でございます。

・・・ジェイソン・グルードって誰?と言う方がほとんどだと思いますが、彼、バーブラ・ストライサンドの一人息子なんです。

バーブラ・ファンにはお馴染みすぎるほどお馴染みですが、バーブラの最初の旦那で現在も映画やテレビで活躍する中堅どころの俳優エリオット・グルードとの間に出来た一粒種。俳優としても活動してますが、バーブラの監督作品であった『サウス・キャロライナ〜愛と追憶の彼方』で演じたバーブラの息子役が今のところ一番大きな役で代表作という事になるんじゃないかと思います。ちなみにオープンリー(にならざるおえなかった?)なゲイです、彼。

実は昨年から始まったバーブラの「バック・トゥ・ブルックリン」のコンサート・ツアーでバーブラと歌の共演を披露していたジェイソン。ひょっとして・・・と調べてみたら、配信のみですがこちらのEP盤をリリースしていたのです。

収められているのは「モーニング・プレイヤー」「ディス・マスカレード」「ハロー」「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」「ナイチャー・ボーイ」というスタンダード5曲。バーブラはもちろんですけど、お父さんのエリオットもミュージカル俳優として活躍していた超サラブレッドなDNAを持つジェイソン。さすが血は争えない!・・・と言いたいところですけど、うーんと、この作品だけ聞いた感じでは、まあまあかなーといったところでしょうか。収録されてる5曲全部がバラード。声質も悪くないですし、心を込めて一生懸命歌ってるのは伝わってきますが、1曲くらいリズムのあるナンバーを入れて変化をつけてほしかったです。そういう曲での乗りやリズム感の良さ等も測れないと、正直良いとか悪いとか判断しずらいんですよね。







バーブラもよい年齢になってきましたし、息子としてその後を少しでも引き継ぐ気持ちでの歌手活動の開始なんでしょうか?次の作品とかを期待していいのかも現状ではわからないのですが、せっかく始めたのですから、細々とでも続けてもらえればなぁと個人的には思っておりますです。


そんな訳で2013年が皆様にとって良い年になる事をお祈り申し上げますです。

今年もよろしくお願いいたします。

Suzu

チャートデータ
なし

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『Jason Gould EP』→https://itunes.apple.com/us/album/jason-gould-ep/id563004848
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2011年02月18日

マイケル・ブーブレ『クレイジー・ラブ(ハリウッド・エディション)』(10年)

Michael Buble:Crazy Love Hollywood Edition(10年)

今年のグラミー賞、トラディショナル・ポップ部門は作品の成績や顔ぶれから見てバーブラで決まり!と勝手に思いこんでいましたけど、蓋を開けたらあぁそこね、という感じでマイケル・ブーブレに賞が贈られました。
トニー・ベネットがこの受賞の常連だったりしたので、何となくこの賞は半隠居ぐらいのアーティストのためにあるような気になってたんですよね。
既に殿堂入りしてしまった超ベテラン歌手と現役バリバリの歌い手が同じ賞を競い合うというのも、どこに基準を置いて票を投じるのか難しいところではありますが、今回は若手に花をもたせた結果になったのかなと思います。(…と言いながら過去2回の受賞歴を持つブーブレ。今回はバーブラでもよかったんじゃ!)
まぁそうさせるだけの勢いがブーブレにあったのも間違いはないんですけど。

若手のポピュラー系男性シンガーではハリー・コニック以来の人気者となっているブーブレさん。同じ畑ではジェイミー・カラムなんて逸材もいますけど、チャート成績や売上では、ほぼブーブレの一人勝ち状態。誰もが知っているスタンダード・ナンバーに、ポップ/ロック/ソウルのクラシックとオリジナル曲を数曲加えた構成は非常にポピュラリティーが高く、このあたりはプロデューサーを務めるデヴィッド・フォスターの手腕によるところも大きいんでしょう。

今回ご紹介するのはNo.1ヒットで今回のグラミー受賞の対象ともなったアルバム『クレイジー・ラブ』のデラックス・エディション盤として発売された、新録+ライブ音源による『ハリウッド・エディション』(「ハリウッド・ザ・デラックスEP」として単独でも発売中)。

冒頭収録のオリジナル新曲「ハリウッド」はどこか懐かしい響きのある明るいポップ・ナンバーで、ブーブレのコミカルな一面が見れるPVも見ものの1曲。ポピュラー調の「エンド・オブ・メイ」やD・フォスターの代表曲「ベスト・オブ・ミー」等をしみじみと聞かせる一方、ライブでのビートルズの「ツイスト・アンド・シャウト」やイーグルスの「ハートエイク・トゥナイト」等はノリの良い歌唱で会場を大いに盛り上げています。
「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」なんて観客とコール・アンド・レスポンス・タイムなんですけど、日本ならさしずめ「さざんかの宿」を大合唱してるようなもんですよね(smile)。
本体のアルバム『クレイジー・ラブ』のほうも、サスペンス映画の幕開けのようなアレンジが施された「クライ・ミー・ア・リバー」から、緩急のつけた構成で楽しめる好盤です。

何がしかの過激さが求められる昨今のミュージック界の中で、安心してエンターテイメントを味わえるという点ではカントリーのアーティストに通じるところもあるのでしょうか。
老若男女が楽しめる作品&アーティストって、なかなかいないですものね。

チャートデータ
アルバム
Pop 1位/Jazz 1位(UK 1位)
シングル
「Haven't Met You Yet」:Pop 24位(UK 5位)
「Hollywood」:Pop 55位(UK 11位)
「Cry Me A River」:(UK 34位)




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2011年02月13日

ロスリン・カインド『カム・ホワット・メイ』(90年)

Roslyn Kind:Come What May(90年)

ロスリン・カインド、と聞いて彼女が何者かご存知の方は、よほどの外国芸能通か、よほどの女性ヴォーカリスト好きか、もしくはバーブラ・ストライサンドの大ファンか、といった方なのではないかと思います。
名前を出しちゃいましたからさっさと書いちゃいますけど、現代女性ヴォーカリストの最高峰、バーブラ・ストライサンドの実妹さんなんですね。バーブラとは種違いの姉妹で、お母さんの再婚相手の子供。そのため姓はカインドを名乗っています。

姉様があれだけの大スターですし、バーブラ・ストライサンド・ファンクラブの会長まで務めたロスリンですから、姉と同じ世界に興味が湧かない訳もなく、ほとんど知られていませんが彼女も同じ道を歩き始めます。クラブ歌手からスタートして、69年には大手のRCAと契約してデビュー・アルバム「ギブ・ミー・ユー」をリリース。同年すぐにセカンドの「ディス・イズ・ロスリン・カインド」も出してますので、当然期待も高かったのだと思います。しかし、というかやっぱりというか、残念ながら成功を収めることは出来ませんでした。その後は映画や舞台で女優としての仕事をするかたわら歌手としての活動も続け、超細々ですが現在にいたっています。
プロフィールを見ると、バーブラの映画「スター誕生」や「メーン・イベント」にも出演してるんです。今度確認してみようと思いますが、「スター誕生」ではグラミー賞授賞式のテーブルについた客として、「メーン・イベント」では冒頭のエアロビクス・シーンの生徒としてバーブラと一緒に踊っているらしい…ほとんどエキストラに近い扱いですね。

バーブラの伝記にも書いてありましたが、やはり父親が違うということもあり、ロスリンとバーブラの間に普通の姉妹のような強い絆感はなかった模様。バーブラは義理の父に対して良い感情を持っていなかったようなので、どうしてもその辺りのわだかまりが引き継がれてしまったんではと思います。バーブラぐらいの権力があればいくらでも妹の芸能活動を引き上げてあげることは出来たんでしょうけど、せいぜいエキストラとして使うことしかしなかった訳ですから、推して知るべしという感じでしょうか。

…何か、前置きが長くなりましたけど、今回ご紹介する作品はそのロスリンが90年にリリースした「カム・ホワット・メイ」、セカンドから数えて実に21年ぶりに発表したサード・アルバムでございます。

これ、実はだいぶ前に友人から音源だけを頂いたんですが、1曲目の「パーフェクト」というスタンダード・バラードを聞いてぶっとんだんですよ。なにこれ、バーブラにそっくりじゃん!!って。
バーブラのあの歌の上手さは母方から受け継いだものなんだなーという証明というか、とにかく声もブレスの置き方もフレージングも曲の盛り上げ方も、バーブラにそっくりなんです。もちろんバーブラの歌をロスリンは死ぬほど聞いて育ったでしょうから、色んな面で影響を受けたんでしょうけど、それにしてもって感じ。聞きすすむにつれ細やかな表現力の差や声質の違いなどがわかってきますけど、決してバーブラの劣化コピーにはなっていないんですね。バーブラも歌っている「ザ・マン・ザット・ガット・アウェイ」や「ハウ・ドゥ・ユー・キープ・ザ・ミュージック・プレイン」等を取り上げているので、比べてみるのも一興かと思います。ショー・チューンの小品「サンバディ・ラブズ・ミー」でのおどけ具合や、ラストの表題曲の美しさなども姉譲り(母譲り?)の素晴らしさです。

バーブラがロスリンに力を貸さなかったのも、何だかわかりますね。
バーブラは、この世に二人いりませんもの。
いつか安田姉妹や岩崎姉妹のような姉妹デュエットを聞いてみたいものですが(きっと最高のハーモニーを奏でることでしょう)…死んでも無理かな。

チャートデータ
チャート入りなし




08年の再プレスにはボーナス・トラックが1曲追加に。 似てますよね。

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2009年06月17日

マデリン・ペルー『ハーフ・ザ・パーフェクト・ワールド』(06年)

Madeleine Peyroux:Half The Perfect World(06年)

ブックオフ等に行くと角の丸いCD=最近発売になった作品の証=を目印として目で追っていたりするのですけど、そんな中で視線を捉えたのが本CD。マデレイン…ペイロックス???とアーティスト名も読めなかったのですけど、曲目を見ると知っていそうなポップ・クラシックがいつくかあり、しかも1曲はKD・ラングとデュエットしているという事で、これはきっと大丈夫と買ってみた1枚でございます。

マデリン・ペルーさん。最近になって新作もリリースされましたけど、即日本盤が発売されるほどのライト・ジャジー系(?)では名の知られたアーティストでいらっしゃいました。ジョージア州出身の現在35歳、デビューは96年22歳の時で早熟の天才と言われたなかなか輝かしいデビューだったそうですが、その後一度リタイアして04年アルバム『ケアレス・ラブ』にて復活。これが再びの大ヒットになって活動が軌道に乗り、本作はその2年後に発売されたサード・アルバムになります。

プロデュースを行っているのは先日メロディー・ガルドーさんの回でもご紹介したラリー・クライン。
ハモンド・オルガンの何とも懐かしさを呼び起こす音色に乗ってふにゃふわしわっと聞こえてくるマデリンさんのヴォーカルは35才の女性が歌ってるとはとても思えない老成感で、最初はむむ…って思いましたけど、これがしばらく聞いていると何とも温もり漂う音色として心に響いてくるから不思議なものです。
レパートリーもその声の魅力を生かすべく、レナード・コーエン、トム・ウェイツ、ジョニ・ミッチェル、ニルソン等と実に納得の選び具合。10代をフランスで過ごした経験を生かしてかセルジュ・ゲンズブールのフランス語曲をさらっと披露したりもしていて、ラストの「スマイル」(チャップリン曲)まで、温かな毛布に包まれているかのようなハート・ウォーミング感がたっぷりと味わえる作品になっております。

ジョニ・ミッチェルの「リヴァー」をデュエットするKD・ラングのきりっとしかも艶っぽい男前振りも相変わらずさすがですよ。
季節的には秋冬仕様…しかし眠れぬ夜などにはお供にしたいアルバムです。

チャートデータ
アルバム
Pop 33位/Jazz 1位

「I'm All Right」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=YfJrwLJJp3A
「River」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=uEps6uCEdKY





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2009年06月01日

マービン・ゲイ『ナット・キング・コールに捧ぐ』(65年)

Marvin Gaye:A Tribute To The Great Nat King Cole

マービン・ゲイさんが本当はソウル歌手ではなくジャズ・ポピュラー系の歌い手になりたかったというのは有名な話だそうで、実際デビュー・アルバム『ソウルフル・ムーズ・オブ・マービン』はそっち系の作品だったりいたします。結果的にそのファースト・アルバムが成功せず、R&Bに方向転換して大成功を収めてしまうわけですが、マービンさんとしては夢は捨てきれず…という感じでその後も何枚かポピュラー盤をリリース(モータウンからのご褒美という話しもありますが…)をしてまして、その内の1枚がこちら、当時亡くなったばかりで、生涯の憧れだったというナット・キング・コールさんの楽曲を取り上げた65年リリースの『ナット・キング・コールに捧ぐ』でございます。

セクシー・シャウターとして人気を博した60年代のマービンさんですが、もちろんバラードのスムースな美しさというのもR&B盤のほうで確認出来ていたわけで、当然スタンダードを歌っても素晴しいだろうと思っていましたけど、聴けばより納得の充実作。「ナイチャー・ボーイイ」「トゥー・ヤング」「モナ・リサ」「アンフォゲッタブル」等お馴染みのナット・コールさんの楽曲を実に大切そうに心を込めて歌いあげていて、どれもオリジナルに肉薄する出来栄えです。モータウンには全く売る気がなかったであろうことは目に見えていますけど、こっち路線で地味に活躍していても、相当いい地位まで登りつめたんじゃないですかね?たらればですけど、この美しい歌声を聴いているとそんな可能性も0じゃなかったと言いたい気分になりますです。

マービンさんのこれら4枚のスタンダード集はタイミングよく4月1日に国内盤の紙ジャケがリリースされていますので、お気になる方はぜひチェック下さいませです。私もミュージカル集とか是非聴きたいです。

チャートデータ
チャート入りなし(?)

「Fly Me To The Moon」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=mxz8-xZisgE

アルバムの音源がないので別のスタンダード曲を。




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2009年05月28日

フランク・シナトラ『セダクション:シナトラ・シングス・オブ・ラヴ』(09年)

Frank Sinatra:Seduction Sinatra Sings Of Love(09年)

昨年5月に没後10年を記念してリリースしたベスト盤が大ヒットを記録したシナトラ。その第二弾企画というか、ここぞ好機とばかりに二匹目のどじょうを狙ったのかわかりませんが、今度は「誘惑〜愛」をテーマにしたセレクション・アルバムが登場いたしました。チャート的には23位(ジャズ・チャートでは1位)と前作ほどの大成功とはいきませんでしたけど、それでも没後10年経ったアーティストのセカンド企画が23位に食い込む力があるっていうのはやはりさすがシナトラだなぁと思いますです。

選曲はリプリーズ時代の録音を中心としたポピュラリティーの高い楽曲が中心で、ゴージャスなオーケストレーションに乗ったそれこそゴージャスなシナトラの歌声を心行くまで堪能することが出来ます。本当にシナトラの男っぷりのよさったら男子のワタクシでさえクラクラするぐらいのフェロモンが充満。まさにシナトラの歌にセダクション=誘惑されて落とされてしまうこと請け合いです。

仕様として22曲1枚もののCDと、ボーナス・ディスクとして別に10曲入りのCDが付属されたデラックス・エディションの2タイプが存在。中古だと値段が倍以上違ったのですけど、ここは記念に!ということで私はデラックス盤のほうをチョイスいたしました。

マテリアルはそれこそ豊富にあるシナトラ御大。次は「ジャズ・サイド」とか「ブルー・バラード」集なんてのがリリースされるかもしれませんね。
しかし本当に。かっこいいよなぁ、シナトラって…。

チャートデータ
アルバム
Pop 23位/Jazz 1位

「I've got you under my skin」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=RHLC-EimdAc
「All The Way」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=gfR4c7stjv4




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2009年04月13日

メロディー・ガルドー『マイ・ワン・アンド・オンリー・スリル』(09年)

Melody Gardot:My One And Only Thrill(09年)

昨年日本でもメジャー・ファースト・アルバムの『Worrisome Heart』(邦題「夜と朝の間(はざま)で」ってピーターかよ!…しかしその気分凄くわかります)が発売されて話題となったジャズ系のシンガーソングライター、メロディー・ガルドーさんの待望のセカンド・アルバムでございます。

前作はけっこうひっそりとしたリリースでしたが、本作は大型輸入ショップでもけっこう良い位置にディスプレイされたり、日本盤の発売もほぼタイムラグなしと高待遇を受けていて期待の高さが窺えるプロモーション具合。第二のノラ・ジョーンズ狙い?って感じもありますが、良い音楽は売れるにこしたことはないので波に乗れることを私も期待したいです。

プロデュースを担当しているのはジョニ・ミッチェルのブレーンとして活躍し、最近ではマデリン・ペルーやトレイシー・チャップマン等の作品も手がけている名匠ラリー・クレイン。場末なライブハウスでの一発録音的なシンプルさが漂っていたファーストに比べ、ストリングスやコーラスが加わったりとプロダクションのそこかしこにゴージャスさが増しているのは彼の手腕によるところかも知れません。ただし節度をわきまえたサポートぶりで、彼女の持つインティメイトな個性はしっかりとキープされているので一安心(?)です。

ソングライトもじわじわっと心の隙間に沁み込んでくるようなバラードが多かった前作に比べ、オープニングの「ベイビー・アイム・ア・フール」や「レゼトワール」は洒落たフレンチ風、まったりとスウィンギーな「フー・ウィル・コンフォート・ミー」ではコーラスとの掛け合いで最後は笑い声まで収録される等、けっこう外向きな要素がプラス。ボッサ・ジャズ的にアレンジされた「虹の彼方に」等も面白い聴きものになっています。もちろん夜のしじまに漂うようなスタンダード・ソングの風格漂うジャージーなスロウもたっぷり収録されていて、従来路線&彼女の新しい面も味わえる好盤に仕上がっております。

月並みですが夜のリラックス・タイムにお薦めの1枚です。

チャートデータ
これから

「Baby I'm A Fool」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=89qB0VO-3K4
「My One And Only Thrill」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=YboiksZB9hM

ちょっと驚きの入浴シーン入りPV…洒落てますがね。






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2009年03月18日

トニー・ベネット『ザ・ムーヴィー・ソング・アルバム』(66年)

Tony Bennett:The Movie Song Album(66年)

私のフェイバリット・アーティストであるバーブラ・ストライサンドが好評だったブロードウェイ歌曲集の次に映画関連の楽曲を集めたアルバムをリリースするとアナウンスがあった時、あんな曲やこんな曲を歌って欲しい!と勝手に盛り上がっていたのですけど、03年に出来上がった作品はかなり期待していたものと違っておりました。

自分的にはMGMミュージカル作品のようなゴージャスで楽しいものを少しは歌ってほしかったのですけど、基本的にミュージカルからは選ばれず、映画主題歌からセレクトされたムードのある楽曲ばかりの美麗な仕上がりになっていて、どうしてこうも格調高いのかなーと少々落胆。ゆえにしばらくこのアルバムに馴染むのには時間がかかってしまいました(今は、そういうコンセプトだったと納得の上でけっこうお気に入りのアルバムです)。

バーブラに歌ってほしいと妄想していた曲にジュディ・ガーランドの「トロリー・ソング」があったのですけど、その「トロリー・ソング」を含んだムーヴィー・ソング・アルバムを遡ること37年前に制作していたのがこちらも私の大好きなシンガー、トニー・ベネットさん。
その歌声の絶妙な渋さと大きくて華やかな歌の魅力にはもうしびれっぱなしなのですけど、本作でもトニーさんが珍しく俳優として出演した映画「オスカー」の主題歌に始まり、代表曲のひとつでもある哀感たっぷりの「いそしぎのテーマ」や、滋味溢れる「酒とバラの日々」、小粋なブラジル物の「サンバ・デ・オルフェウス」等その魅力は全開でございます。

曲目を眺めると、「エミリー」「スマイル」「セカンド・タイム・アラウンド」とバーブラのアルバムに収録されたのと同じ楽曲が3曲も存在。リリース時に特にバーブラからこのトニーさんのアルバムの事についてのコメントはありませんでしたけど、レーベルメイトですし偶然にしてはちょっと一致しずぎですよね。「スマイル」は06年にトニーさんのアルバムでデュエット&テレビ・スペシャルで共演までしてますし、これはまぁ…そういうことなのかもしれません(smile)。

チャートデータ
アルバム
Pop 18位
シングル
「The Shadow Of Your Smile」:Pop 95位

「The Shadow Of Your Smile」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=Nt-jLT_5LMM
「Smile With Barbra Streisand」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=7XIjfjj1DfY




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2009年03月12日

ダイアナ・クラール『ザ・ガール・イン・ジ・アザー・ルーム』(04年)

Diana Krall:The Girl In The Other Room(04年)

カナダ出身のジャズ歌手/ピアニストであるダイアナ・クラールさんが04年にリリースしたアルバムです。

基本スタンダードを歌うジャズ/ポピュラー歌手としてこれまで活動してきたダイアナさんですが、本作リリース前の03年12月にあのエルヴィス・コステロさんと結婚。その影響を思いっきり反映したかのように、本作ではスタンダード・シンガーという装いを一回脱ぎ捨てて、オリジナル曲を歌うシンガー・ソングライター、カバーもロックの渋いところを選んで披露するという、タイトル通り「別の部屋にいる少女」…「(音楽的に)別の側面を持った女性」振りを発揮した1枚でございます。

とにかく渋くてブルージー。
同じジャズ歌手兼ピアニストであるモーズ・アリソンの「ストップ・ディス・ワールド」に始まり、ダイアナさんとコステロさんの共作によるタイトル曲、トム・ウェイツの「テンプテイション」、コステロさんの「オールモスト・ブルー」とコワク的な楽曲を畳みかかる前半から、もうどっぷりと新たなダイアナ・ワールドに溺れてしまいます。ボニー・レイットのバージョンに影響を受けた「ラブ・ミー・ライク・ア・マン」ではたっぷりとピアノ・プレイも聴かせ、後半もカナダ出身の先輩シンガー、ジョニ・ミッチェルの「ブラック・クロウ」やコステロさんとの共作によるジャジーな楽曲を並べて、コクのあるウィスキーの如く芳醇な世界を展開。心のヒダをビブラートされるようなハスキー・ヴォイスの魅力に酔いしれる事必至です。

少々コステロ色が強すぎる?という気もしますけど、コステロ・ファンの私としては大歓迎。06年にリリースされた次作ではまた通常のスタンダード・ジャズの世界に戻ってしまったダイアナさんですが、出来ればまたこちらの顔も見せてもらいたいものだと思いますです。

昨年暮れ、バーブラ・ストライサンドとの共演アルバムの企画が進行中との情報が海外より流れてまいりました。ダイアナの弾くピアノをバックにバーブラが歌う…ちょっとまだどんな事になるのか想像がつかないんですけど、何よりこの企画自体が実現してくれることを願わずにはいられない私なのでした。あまり期待しないで(smile)、楽しみにしたいと思います。
(追記:この企画、順調に進行中で4月か5月にはリリースとなる見込みだそうです。ヤッター!)

チャートデータ
アルバム
Pop 4位/Jazz 1位

「Temptation」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=K4fbD0YBSZQ
「Narrow Daylight」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=wJ54b_PmQ3E





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2009年03月11日

ジョン・ピザレリ『ミーツ・ザ・ビートルズ』(98年)

John Pizzarelli:Meets The Beatles(98年)

また言ってる…って感じになりますが、まだビートルズ本体は未開発、正確にはざっと覗き見をしたけども、恐る恐るちら見しながら通り過ぎたような状態でございます。あまりにも探索しがいがあると、人って二の足を踏むものですよね、この金鉱は、まだまだ将来にとっておきたいと思う私なのであります。

まぁそれはいいとして、どうしても色々なアーティストを聞いていれば、ビートルズのカバーというのには嫌でも何でも出会ってしまうもの。一番のビートルズお気に入りカバーはベット・ミドラーの歌う「イン・マイ・ライフ」だったりしますが、ここにアルバム単位でお気に入りとなりそうな作品に出会ってしまいました。

ジョン・ピザレリさん、ギタリストとして、ヴォーカリストとしてジャズ界で大変人気がある方ですが、そのジョンさんが歌うビートルズ集でございます。
ジャケもしっかりビートルズしている本作(色んな顔を作っているジョンさんは茶目っ気たっぷりですね)。冒頭の「キャント・バイ・ミー・ラブ」からもうしっかりとジャズ、しかも超スウィンギーで最高!朝の空気のように爽やかな「ヒア・カムズ・ザ・サン」、モダンな「今日の誓い」、センチメンタリズム溢れる「アンド・アイ・ラブ・ハー」、洒落たスタンダードの如き「ホエン・アイ・シックスティ・フォー」、リラックスした表情の「オー・ダーリン」、スリリングで腰の動くアレンジの「ゲット・バック」、繊細な「ロング・アンド・ワインディング・ロード」と、とにかくジャズ的な楽しさに溢れた洒脱なビートルズを目いっぱい楽しむことが出来ます。

こういうのを聴いてしまうと、オリジナルはどんなだったかなー(どんななのかなー)とか思うんですよね(smile)。
極上のエンターテイメントをお聞きになりたい方にお薦めです!

チャートデータ
アルバム
Jazz 24位

「I've Just Seen A Face」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=ohYzc1bfV5I
「Here Comes The Sun」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=nwmIeFL9D7g



シナトラ集にナット・コール集

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2009年01月16日

ゴギ・グラント『ウェルカム・トゥ・マイ・ハート』(58年)

Gogi Grant:Welcome To My Heart(58年)

少し前ですけど、ポピュラー・ヴォーカル盤の宝庫ともいえるRCAレーベルが、「RCA女性ヴォーカル1000シリーズ」と銘打って、主に1950年代の麗しき女性シンガー達のアルバムを、1枚1,000円という何とも有難いお値段でもって20タイトルリリースしてくれました。
ローズマリー・クルーニーやダイナ・ショアというビッグ・ネームから、少々マイナーかな(何しろ50年代なので知らない人は全く検討も付きません…)と思える人まで色々ですが、その中で2〜3チョイスさせていただいた中のお一人がこちらのゴギ・グラントさん。

ゴギ・グラント…このお名前を聞いておやや…と思った方は相当人生経験の長い方か、ポピュラー・ヴォーカル・ファンか、私のようにビルボード・チャートが好きで関連本等を読んでいらっしゃる方かと思います。ゴギさんは56年に「風来坊の歌/The Wayward Wind」でもって、それまで8週間1位を独走していたエルヴィス・プレスリー初のNo.1ヒット「ハートブレイク・ホテル」から1位を奪取し、次にエルヴィスの「アイ・ウォント・ユー・アイ・ニード・ユー・アイ・ラブ・ユー」に1位を取り返されるまで、6週間その位置に留まった方でいらっしゃいます(いわゆるロック時代に入ってから二人目の女性シンガーによる1位獲得者。一人目はこの4ヶ月前に「ロックン・ロール・ワルツ」で1週間だけ1位になったケイ・スターさん)。

「風来坊の歌」はこの時代の女性の歌にしてはどこか勇壮な雰囲気のあるポピュラー・ソングで、ゴギさんの歌にもしっかりと自分の足で大地を踏みしめているような、すくっとした魅力があります。

1924年生まれでまだご存命のゴギさん。変わった芸名ですが、これはRCAの当時のA&R主任が、夢で見た、という理由でつけたんだとか。歌手としての活動の他に女優業もこなし、57年に1920年代から30年代を代表するトーチ・ソング・シンガー(バラードを得意とする歌手)ヘレン・モーガンの伝記映画に主演。これをきっかけに、ゴギさん自身にもトーチ・ソングの名手というイメージがついたんだそうです。

本アルバムはその映画に主演したのと同じ57年に録音された作品。「ハウ・ディープ・イズ・オーシャン」「バッド・ビューティフル」「ラブ・レターズ」等なじみのある曲からそうでないものまでありますが、ゴギさんは少々硬質ながらも美しく張りと伸びのある歌声で、じっくりとこれらの曲を聞かせてくれます。すべてがスロー・テンポの曲で、うっすらと情感を乗せたり、胸の奥から湧き上がる抑えきれないエモーションを感じさせたりと、楽曲の細かいヒダをとらえる歌唱はとても素晴しいもの。50年以上も前の異国の作品をこうして今味わう事が出来るなんて、何だか幸せって改めて思ってしまいました(smile)。

初回生産限定品ですので、興味のある方はお早めに〜。

チャートデータ
チャート入りなし。

いつ頃の映像だろう?元気に「風来坊の歌」を歌うゴギさん。
「The Wayward Wind」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=SUx5QuIRwNY
アルバムには入ってませんがせっかくなので昔の映像を。
「I Can't Give You Anything But Love」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=0CkCpI9ZBnA

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2008年12月29日

サラ・ヴォーン『ララバイ・オブ・バードランド』(07年)

Sarah Vaughan:Lullaby Of Birdland(07年)

本当にここ最近になってようやくジャズ・ヴォーカルというものを楽しめるようになってきた私。聴くほどに深みにはまっていくというか、こんな掘り起こしがいのあるジャンルに目覚めてしまって、この先あんた(私)どうするの?って気もいたしております。
ジャズ・ヴォーカルの魅力って何なのでしょうね?少ない音(といっても少ない中で思いっきり楽器が主張してたりするのがまた面白い)の中で、じっくりとその歌手の持つ表現力や技巧を楽しめるのがいいのでしょうか。同じ曲でもとても同じに聞こえないバージョンがあったり、この部分が好きだからこの部分だけにしてみました!的な我がまま(?)がまかり通ったり、歌詞がついていたりスキャットで押し通してみたりと、ある意味凄く自由奔放。流し聴きが出来るようで、その実こっちに耳を向けなさい!って主張も人一倍強い音楽であるように思います。

…そんな訳で、またまたサラ・ヴォーンさんの登場。
フランスで07年に企画されたジャズの巨人達の名演・名唱を集めたベスト・シリーズの1枚としてリリースされたもので、全20曲。録音は1曲53年のものを除いては全て54年と、サラさん30才というかなり限定された期間を切り取って編まれた作品集でございます。

正直、最初はこれもいまひとつダメだったんです。名盤『ノー・カウント・サラ』を売っ払った過去のあるワタクシ。ここ最近聞いて好きになったのは割りと晩年のサラさんで、上手さと余裕に溢れたその歌声にはかなりどっぷりと馴染んでおりましたが、どうも若い頃のサラさんは、上手いんですけど上手すぎて肩が凝るような印象が拭えず、途中でギブ・アップすることがよくあったのです(だから『ノー・カウント』も売っちゃったのですけど…)。

今回も最初はやっぱりダメか〜って感じでギブ・アップすること数回。しかし何だかターンテーブルに置く行為を止められず、ことある毎に取り出しては聴いていたら、いつの間にかすっかり耳に馴染んでしまって、もうすっかりその完璧と言ってもいいぐらい気高くも麗しいサラさんの歌世界の虜になってしまいました。
とにかく付け入る隙がないぐらい上手い!でもその付け入る隙のない上手さの中に、ほんのりと艶っぽいサラさんがいたりするのがまた歌を豊かに響かせているのですよね。1曲目の「バードランドの子守唄」のスキャットの部分の色っぽさったらヤバイですよ。心臓の裏側まで手を伸ばして弄られている様なゾクゾク感、ちょっと他では得られない感覚です。

古い録音ですが音質もとても良いしヴォリューミーだし、このシリーズいいかもしれません。
そしてサラ・ヴォーン、またまたもっともっと好きになってしまいまいた。あぁ、マジでやばいぞ、これは。

チャートデータ
チャート入りなし。

「Lullaby of Birdland」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=x8cFdZyWOOs
「You're Not The Kind」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=Zt8sIaMHBA4

「You're Not The Kind」のピチピチしたサラさんに注目!



2つの編集盤があるみたいです。

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2008年11月24日

ナット・キング・コール『暑い夏をふっとばせ/マイ・フェア・レディ』(63年/64年)

Nat King Cole:Those Lazy Hazy Crazy Days Of Summer/May Fair Lady(63年/64年)

ナタリーのお父さんであり偉大なジャズ/ポピュラー歌手であったナット・キング・コールさんが亡くなったのは、ナタリーが15才の時の65年2月。まだ45才という若さで、ヘビースモーカーだったナットは結局肺ガンのためにこの世を去ることになりました。歌手としても最も脂がのっている時期であっただけに、本当に残念な早逝だったと思います。

既に病魔に冒されながらも旺盛な創作活動を続けていたナットさんの、63年と64年に発売されたオリジナル・アルバムの2in1作品を今回はご紹介。実は先日のオードリー・ヘップバーンが本当は「マイ・フェア・レディ」で歌うつもりだったの巻の際、偶然このナットさんが歌う「マイ・フェア・レディ」集を見つけ、めぐり合わせだな〜とお買い上げていた1枚でした。

My Fair Lady(64年)
花売り車の後ろでヒギンズ教授よろしくポーズを取るナットさんの笑顔が素敵なジャケットのこちらの作品。もちろん大ヒット・ブロードウェイ・ミュージカル『マイ・フェア・レディ』のお馴染みの楽曲ばかりをナットさんが歌ったアルバムでございます。オープニングを飾る「運がよけりゃ」のぐいぐい引っ張っていくようなノリや、柔らかく大きな表現力で聞かせる「踊り明かそう」、ゆったりしたスウィング調で歌われる「君住む街で」等の超有名曲たちももちろん魅力的ですが、圧巻はやはりヒギンズ教授のナンバーたち。オリジナルではレックス・ハリスンが歌うとも語るとも言える様な独自のスタイルで絶賛を博したのですけど、さすがはナット・コール、見事にそのスタイルを踏襲しながらも自分の歌に昇華させて聞かせてくれます。「僕は普通の男さ」や「女という奴は…」の楽しさ、「彼女のことで頭がいっぱい」の哀感漂う歌の旨みは最高です。ブロードウェイの舞台の華やかさをそのままに刻んだ極上のエンターテイメント盤としてお薦めです。

チャトデータ
アルバム Pop 74位

Those Lazy Hazy Crazy Days Of Summer(63年)
ナットさん最後のポップでのトップ10ヒットとなった「暑い夏をふっとばせ」を表題にしたアルバム。「暑い夏〜」はナットさんにしては珍しく(?)ミドル・アップ・テンポの明るいポップ・ソングで、アルバムには他にもディキシーやワルツのリズムを使った夏向きのにぎやかで明るいタイプのナンバーがたくさん並んでいます。「Get Out And Get Under The Moon」って曲がとっても耳馴染みがあるんですが、何かの曲に似てるのかな?キャンプ・ファイヤーとかで輪になって踊りそうな曲なんですけど…。
アルバムの中身とは話しがそれますが、一応触れておきたいのがジャケットの事。アメリカの夏の浜辺の光景をスナップしたものですが、よく見ると白人のカップルと子供しかいないんですね。63年と言えば丁度公民権運動が盛んな頃で、ビルボードからもR&Bチャートが無くなろうとしていた時期。黒人アーティスト(レコード会社)はレコードを売るためにジャケットから自分たちの姿を消すという選択を迫られた訳ですが、ナット・キング・コールという誰もが知るトップ・スターの作品でさえその対象になったというのが、驚くとともに当時の過酷な状況を物語っているなと、改めて思わされた事実でございました(裏ジャケにはさすがに登場してますが…)。

チャートデータ
アルバム Pop 14位
シングル
「Those Lazy Hazy Crazy Days Of Summer」:Pop 6位/R&B 11位
「That Sunday, That Summer」:Pop 12位/R&B 19位

「I've Grown Accustomed To Her Face」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=lBMjzMW0AfA
「Those Lazy Hazy Crazy Days Of Summer」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=hv4gYHlqTds



2in1も1枚づつのものもあり。



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2008年11月23日

ナタリー・コール『スティル・アンフォゲッタブル』(08年)

Natalie Cole:Still Unforgettable(08年)

最新のテクノロジーを利用した感動的な親子デュエットを聞かせて話題となり、大ヒット&グラミーの受賞も果たした『アンフォゲッタブル:ウィズ・ラブ』から17年。まだ忘れられないわ…って事で、正式な続編の登場でございます。

『アンフォゲッタブル』(91年)の大成功の後、『テイク・ア・ルック』(93年)『スターダスト』(96年)と3部作的にジャズ/ポピュラー盤をリリースしたナタリー。その後はアダルトはジャズ・ポップ盤の『アスク・ア・ウーマン・フー・ノウズ』(02)や独自の選曲眼が光ったカバー・アルバム『リーヴィン』(06)等好作品を出してくれてはいましたが、ソウル/ポップス路線の歌手としても素晴く熱い歌声を持っているだけに、そろそろガツーんとくる作品作ってくれないかなーと思っていた訳です。
そこにこの『スティル・アンフォゲッタブル』…あらら、スティルてまたやっちゃうの?そしてまたも親子デュエット?あのアイデアは一回で充分でしょう?…等々私の中で文句が渦巻く渦巻く。ゆえにすぐ手に入れる気にもなれなかったですし、聴いたら絶対この辺から一般ピープルはソウル/ポップ路線のナタリーも期待してるんです!的に文章をまとめていこうとふつふつ考えておりました。

1曲目が早速ナットとの「ウォーキン・マイ・ベイビー・バック・ホーム」。前作はためいきが出るくらい美しいバラードでしたけど、今回はちょっとユーモラスな味わいのあるクラシック・ソングでの共演。…これがね、いいんですよ〜。テクノロジーも更に上がっているのか、本当に二人が同じブースで掛け合いをやっているかのような臨場感。こんな温かな親子デュエットを聞かされたのでは、もういじわるな気持ちもどこかにすっ飛んでしまいました。忘れてましたけど、基本ポピュラー・スタンダードが大好きな私。確かにソウル/ポップなナタリーは聴きたいですけど、彼女が歌うスタンダードのノリと美しさはやはり極上。あっという間の白旗でございましたわん(smile)。

アルバムは、軽いスウィング・タッチの「降っても晴れても」や、じっくりゆったり聞かせる「サムホエア・アロング・ザ・ウェイ」、レトロ・ムード満点の「ナイス・ン・イージー」、心地よいばかりに美しい「ヒアーズ・ザット・レイニー・デイ」、シナトラやジュディー・ガーランドの面影がちらちく「ザ・ベスト・イズ・イエット・トゥ・カム」、ビッグ・バンドのりが華やかでゴキゲンな「サムシングス・ガッタ・ギブ」、エラばりのスウィンギーな感覚でアゲていく「イッツ・オールライト・ウィズ・ミー」等お馴染みのスタンダードが14曲。

先人達の偉大な歌唱もきちんと引き受けながら、それでも自分らしさをしっかりとプラスできるって言うのは、さすがナタリー・コールだなぁと思います。そういえば今こんなに説得力のある(企画ものでない)本物のスタンダード集を作れるのって、ナンシー・ウィルソンやナタリー含めて数人ぐらいしかいませんものね。今後もナタリーには何足もの草鞋を履いて、私たちを夢見心地にしてもらいたいと思いますです。もうお父さん出してこなくても大丈夫ですし。

…次はソウル/ポップ系でがっつりしたの、お願いします(smile)。

チャートデータ
アルバム
Pop 19位/R&B 8位/Jazz 1位

「Walkin' My Baby Back Home」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=d95aAFGlJA8
良いクリップだな〜。



日本盤のほうが5曲も多い!選曲もなかなか魅力的だし…。

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2008年11月22日

ジョニー・マティス『ジ・エッセンシャル』(04年)

Johnny Mathis:The Essential(04年)

そしてジ・エッセンシャル、代表して登場は私の大好きなヴォーカリストのジョニー・マティスさんでございます。

ジョニー・マティス…もちろん知っている人はよくご存じの50年代から現在に至るまで第一線で活動を行う米国の超大御所歌手なのですけど、やはりここ日本では、まして30代以下の方には特にお馴染みがないのじゃないかと思います。黒人歌手として、いわゆるナット・キング・コール等の系譜を継ぐポピュラー・ヴォーカリストであり、50年代から70年代にかけて多くのポップ・ヒットを放ったスーパー・スター。その細かなビブラートがかかった甘美な歌声は、口に含んだ最高級綿菓子(どこにある?)がふわっと溶けてなくなるような繊細な聴き心地。レコード・デビューから50年を過ぎた今でも新譜(最新作は今年08年!)を発表出来る稀有な存在のアーティストでいらっしゃいます。

オリジナル・アルバムを60枚以上発表されているので、とても今から全てを揃えるのは至難の業。要所のオリジナル・アルバム等はCD化もされてますけど、やはりこのくらいの人になると、とりあえずベストというのは正しい選択なのかなと思います(ちなみにジョニマテさんの最初のベスト盤『ジョニーズ・グレイテスト・ヒッツ』は、キャロル・キングの『つづれおり』やピンク・フロイドの『狂気』が出てくるまでビルボードのアルバム部門の最長チャート・イン記録を持っていた作品でした)。

本当はこれだけのキャリアがあるとBOXセットでもいいくらいなのですけど、さすがに最初からそれは…という方には、やはりせめて2枚組ぐらいで手を打ってほしいかなと思います。1枚ものでも『アルティメイト・コレクション』とかそれなりの選曲のがあるのですが、初めてでも充分この尺に対応出来るだけの魅力をジョニマテさんは備えていますので。

本ベストでオープニングを飾っているのは、フランク・シナトラやトニー・ベネット等の名唱でも知られる「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」。先輩達の華やかで力強い歌声と比べてもまた全然タイプの違った瑞々しいジェントルな表現が何とも言えず溜息ものなのですけど、これを録音したのが21才という若さだという事実にも驚くやら感嘆を覚えるやら。50年代、60年代は最初のNo.1ヒットである「チャンセズ・アー」や代表曲「ミスティ」等、そのドリーミー・ヴォイスがこれでもかと堪能出来る楽曲がところせましと並んでおります。
70年代には名プロデューサー、トム・ベルと組んで流麗なフィリー・サウンドに乗った好アルバムを発表したり、最高にチャーミングなデニース・ウィリアムスとの「涙のデュエット」で再びNo.1を獲得したりと更に幅の広い活躍を見せ、80年代から現在にいたるまでも、多少声にくもりが出てきている印象は否めないながら、官能的な歌声を聞かせ続けてくれています。ダイアン・ウォーレンのド演歌バラード「アンブレイク・マイ・ハート」等も、彼が歌うとより優しくミルキーな味わいの歌に変わるんですよねぇ(*注…トニ・ブラクストンの濃厚な世界ももちろんアリですが)。

ぜひぜひ皆様にも、この素晴らしいジョニー・マティスさんの世界、味わってみていただきたいです。
まずは2枚組に40曲が収まったこの『ジ・エッセンシャル』、お薦めですよ!

チャートデータ
チャート入りなし

「Chances Are」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=sf-8tMlye4g
「Misty」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=B4_2s9CrL28
「Too Much, Too Little, Too Late」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=IM39yIKoSo4



2枚組、1枚組、4枚組BOX。



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2008年11月20日

タック・アンド・パティ『ザ・ベスト・オブ・タック・アンド・パティ』(94年)

Tuck & Patti:The Best Of Tuck & Patti(94年)

良い出会いと言うのは偶然(もしくは何となく)訪れたりすることが多いのですけど、このタック&パティさんもまさに何となくの出会いでかなりの当たりだった方々です。

(某CDショップのジャズ店で3枚以上買うと10%引きセールをやっていて、既にその日はたんまりCDを買い込んでいた私。ただ覗いたつもりが100円でこれは欲しい!って作品を見つけてしまったので、じゃぁどうせなら10%引きにしようよと他の2枚を物色。とにかく安いやつ安いやつで探していたら、このベストが300円で並んでいたので、タック&パティ、名前は聞いたことがあるからこれに決定!…と選ばれた次第。この方式、意外と普通ではチョイスしない作品を半ば強制で手に入れるので、予想していない好盤に出会うことも多いのです…もちろんその逆もありますけど…。)

ギタリストのタック・アンドレスさんとヴォーカリストのパティ・キャスカートさん二人による夫婦ユニットで、78年にオーデション会場知り合って恋仲になり2年後に結婚。ライブの積み重ねで評判を集めていき、88年にアルバム『ティアーズ・オブ・ジョイ』でデビューを飾ってレコーディング・キャリアをスタートさせ、現在までに10枚以上の作品を発表しているジャズ界のおしどりコンビだそうでございます。

本ベストはジャズ・アルバム・チャートでそれぞれトップ10入りしたデビュー作、セカンドの『ラブ・ウォリアーズ』(89年)、サードの『ドリームス』(91年)の3作から満遍なく選曲され、これにタックさんのソロ・インストゥルメンタル・アルバム『レックレス・プレシジョン』(90年)から1曲を加えたベスト・オブ・ベストな構成です。

タックさんの爪弾くギターに、パティさんのヴォーカルが乗る非常にシンプルなスタイルが基本で、一部では癒し系ミュージックとも言われているよう模様。ただしパティさんの歌声はソウルフルなエナジーに溢れており、スキャットが飛び出す最もジャズ的な「ベター・ザン・エニシング」等の熱さは相当なもの。タックさんのテクニカルな演奏はソロの「スウィートP」でも堪能出来ますが、そんな二人がギターとヴォーカルで寄り添うように作り上げる世界は、暗闇にほわっと灯る明かりのように、心地よい温かさに溢れていてとても素敵です。シンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」やジミー・ヘンドリックスの「キャッスル・メイド・オブ・サンド/リトル・ウィング」のカバー等もとってもいい感じですよ。

深夜のリラックス・タイムにお酒を飲みながら、なんてシチュエーションもはまるかも…お薦めです。

チャートデータ
チャート入りなし。

「Time Agter Time」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=nW09gNfLyPc
「Castles Made Of Sand/Little Wing」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=M56QwDjE6PQ



88年のデビュー盤と08年の最新作。
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2008年10月07日

ジュリー・ロンドン『彼女の名はジュリーVol.1&2』(55年/58年)

Julie London:Julie Is Her Name Vol.1&2(55年/58年)

ハスキー・ヴォイスの魅力と恵まれた容姿でポピュラー・ヴォーカル界にその名を残す、ジュリー・ロンドンさんの代表作『彼女の名はジュリー』。3年後に制作されたVol.2とのお得な2in1盤でございます。

ギターとベースだけをバックに、リラックスした歌声がそっとラウンジの薄闇の中から聴こえてくるようなそんな作品。どこか気だるさを秘めた独特のその歌声がもっとも光るのはやはりバラードですけど、軽くスウィングする楽曲でもクールな魅力が立ってきて良いんですよね。

このアルバムを代表作たらしめているのはやはり彼女の最大のヒット曲「クライ・ミー・ア・リヴァー」が入っているから。もちろんジャスティン・ティンバーレイクがブリトニーにあてつけたあの曲とな同名異曲ですが、自分に悲しい思いをさせて去っていた恋人に、私を手放してしまったことを後悔して川のように泣くがいいわ…という内容は、ほぼ一緒と言ってもいいかも知れませんね。これをレパートリーの一つにしているバーブラ・ストライサンドのエキセントリックな歌唱と対極をなすような静かな静かな歌い口ですが、その分余計に怖いとも感じるのは私だけでしょうか…。

ロジャーズ&ハート、コール・ポーター、アーヴィング・バーリン等のお馴染み感のある歌曲からあまり知られていなそうな曲まで、スタンダードの魅力をたっぷり楽しめる名盤です。

ところでジュリーさん、47年にテレビ俳優のジャック・ウェブさんと最初の結婚、58年にはこのVol.2でギターを弾いているハワード・ロバーツさんと結婚、一年後の59年にはさらにこの「彼女の名」シリーズをプロデュースしているボビー・トゥループさんと結婚と、30才までに2回の離婚、3回の結婚を経験されています(この後を調べるのは控えました)。まぁボン、キュッ、ボンな抜群のスタイルとこの美貌…川のように泣いた男の人はたくさんいたんでしょうねぇ。

チャートデータ
アルバム
「Julie Is Her Name」:Pop 2位
「Julie Is Her Name Vol.2」:チャート入りなし
シングル
「Cry Me A River」:Pop 9位

「Cry Me A River/Julie London」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=ByUOFV5TusE
「Cry Me A River/Barbra Streisand」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=NS7TbVuHtRI
上の2曲は聞き比べてみてください!
「Cry Me A River/Justin Timberlake」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=N7p4mioawIA


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2008年10月02日

ドクター・ジョン『イン・ア・センチメンタル・ムード』(89年)

Dr.John:In A Sentimental Mood(89年)

こちらもアレサ・フランクリンのHP「Sparkle」を運営している音友達のYO-SUKEさんがライブ・アルバムを取り上げていたので触発され、前から聴きたいと思っていた作品をゲット。「ニューオリンズ・ファンクを継承する白い呪術師」の異名をとる、ニューオリンズ・ファンク界の重鎮、ドクター・ジョンさんが89年にリリースしたスタンダード・ソング集でございます。

まんまニューオリンズで生まれたジョンさんは、7歳の時にファッツ・ドミノのバック・ギタリストだったバーブス・ネルソンさんにギターの手ほどきを受け、ある程度の年齢になるとバンドを結成して地元のクラブで演奏に明け暮れる音楽漬けの日々を送ります。スタジオ・ミュージシャンとして過ごした50年代、61年に喧嘩に巻き込まれ、左手の薬指に重症を負ったことからピアニストに転向した60年代前半、ソニー&シェールの紹介で大手アトランティック・レコードと契約し、ニューオーリンズ独特の宗教「グリグリ」(ヴードゥー教の一種)に題材を取った音楽でカルト的な人気を博した60年代後半、そしていよいよ本格的なニューオリンズ・スタイルのファンクで脚光を浴びる70年代以降と、一時期麻薬がらみのトラブル等を抱えながらも、現在もリーダー作の発表や客演仕事など精力的な活動をこなすジョンさんなのです。

この作品は、丁度ジョンさんが麻薬から足を洗ったのと前後して制作された、ジョンさんのルーツの一部でもあるスタンダードの名曲を集めた作品集。
冒頭の「メイキン・ウーピー」をデュエットするのはあのリッキー・リー・ジョーンズさん。個性的な歌声ふたりの共演はとても楽しく愛らしい1曲に。ニューオリンズ・ファンクの楽しさを伝える編曲がされたジョニー・マーサーの「Accentuate The Positive」、インストのみでラウンジ向きに美しく仕上げられた「イン・ア・センチメンタル・ムード」、コール・ポーターの哀歌を全く違うアレンジでシェイクした「ラブ・フォー・セール」、ダウン・ホームな味わいを出しながらもストレートに歌われる「モア・ザン・ユー・ノウ」まで、多くの格調高いスタンダード集とは異なり、ぐっとドクター・ジョンさんの身体に染み付いた音楽性から奏でられる温かなぬくもりが伝わってくる作品集になっています。

それでも決してくだけ過ぎないのは、プロデューサーに座っている名手トミー・リピューマさんの手腕なのかもしれませんね。
こちらはあくまで彼の活動の枝葉の部分。次回はがっつりと本流のニューオリンズ・サウンド・バリバリの作品を聞いてみたいかなと思います。

チャートデータ
アルバム
Pop 142位/Jazz 1位

「Makin' Whoopee!/& Rickie Lee Jones」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=D2m8Pgo_440

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2008年09月13日

レイ・コニフ『プレイズ・ブロードウェイ』(90年)

Ray Conniff:Plays Broadway(90年)

レイ・コニフという方は戦前から様々な楽団にトロンボーン・プレイヤーとして参加していたそうで、54年からCBSと契約、56年から自身の名前でのレコーディングを開始し、レイ・コニフ・シンガーズ&オーケストラを率いて亡くなる02年まで精力的な活動を行った指揮者兼アレンジャー兼プレイヤー。

華麗なオーケストレーションに男女の混声コーラスを配し、ポップ・ヒットのカバーを多数取り上げた、オーケストラ・ポップ・コーラス・イージーリスニング…みたいな音楽の第一人者でいらっしゃいます。

このアルバムはまだまだ超現役だった90年(74才)に、リバイバル物を含め、当時ブロードウェイであたっていた「オペラ座の怪人」「レ・ミゼラブル」「キャッツ」「42ndストリート」「ラ・カージュ・オ・ホール」等のミュージカルからお馴染みの歌曲を集めて録音された作品。

ある意味無色透明とも言える混声コーラスとオーケストラで繰り出されるヒット・メロディの数々。がっつりした聴き応えを期待するのはもはや最初から間違っているわけで、イージー・リスニングとして気楽に楽しんじゃうのが正解なのかなと思います。洒落たスキャット・ヴォーカルで通す「ララバイ・オブ・ブロードウェイ」や、同じく小粋なアレンジの「エニシング・ゴーズ」等、ザ・ブロードウェイしている楽曲のほうがより楽しめるのもその所為かも。

音楽の中身と関係ない余談ですが、日本盤の解説には一切レイ・コニフ(&その他)について触れてないですし、クレジットの類いも全くないのはやはりちょっと不親切じゃないかと。歌っているシンガーズの名前ぐらい表記してもいいでしょうに…。

チャートデータ
チャートインなし

「On My Own」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=lTbTR_htkb0

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2008年07月29日

ヴィッキー・カー『ザ・ベスト・オブ・ヴィッキー・カー』(04年)

Vikki Carr:The Best Of Vikki Carr(04年)

ヴィッキー・カーさん。

私は紹介本で読んだ短い文章で、ジュディー・ガーランド・タイプのショー・シンガーという認識しかなかったのですけど、テキサス州のエル・パソ生まれ、ジャズからカントリーまで幅広くこなすポピュラー・シンガーとして、米国を中心に60年代から人気を博する方でいらっしゃいます。

一般的な代表曲は67年にポップで3位まで上がった「イット・マスト・ビー・ヒム」。
近年は主にラテン・ポップスに力を入れていて、91年には「Cosas Del Amor」という曲がラテン・ポップ・チャートで1位を記録する等、高い人気を誇っています。

そんなヴィッキーさんの04年編集のベスト盤。
オーストラリアのチャートで最初期の62年に5位まであがった初のヒット曲「ヒーズ・ア・レベル」(クリスタルズのカバー)、前述の「イット・マスト・ビー・ヒム」、69年にポップで35位を記録した「ウィズ・ペン・イン・ハンド」の他は、今のマーケティングを考えてか「君の瞳に恋してる」「この胸のときめきを」「アルフィー」等の有名なスタンダード・ポップスが主に選曲されています。

ヴィッキーさんの歌は、大きな表現力を持ちながらも、絶唱度合いを8分目ぐらいに抑えたような柔らかさが魅力的。歌声に含まれる清涼成分が多いのも、ありがちなトゥー・マッチ感を感じさせない要素なのかもしれません。

親しみ易い選曲で楽しめますが、どうせならオリジナル曲(特にラテン・ポップ系)をもっと聞いてみたいかなって感じなので、別のコレクションもあたってみたいと思います。

ちなみに「ウィズ・ペン・イン・ハンド」は岩崎宏美さんも83年のアルバム『ディズニー・ガール』で日本語によりカバー。美しい歌声はこの優しい曲にぴったりでしたね。

チャートデータ
チャート入りなし。

「It Must Be Him」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=uzG4ewJ9_kk
「With Pen In Hand」:You-Tube→http://jp.youtube.com/watch?v=eVuSpMSOoPo



↑私が購入したものとは仕様が違いますが中身は一緒。

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