2012年10月25日

バーブラ・ストライサンド『リリース・ミー』(12年)

Barbra Streisand:Release Me(12年)

バーブラ・ストライサンドのニュー・アルバムは60年代後半から昨年リリースされたバーグマン夫妻集に至るまでのレコーディング作品の中より厳選した楽曲11曲を収録した未発表音源集。

…と、本題に入る前に最近のバーブラ関連のニュースの賑やかなことったら。

10月8日から始まった「バック・トゥ・ブルックリン」のツアーは大好評のようですし、映画出演が噂される『ジプシー』からの期待度マックスの選曲披露もあれば、そのライブで実現した息子ジェイソンとのデュエット。そしてまさかまさかの義妹ロスリン・カインドとのデュエット実現には目を丸くするばかり。









来月11月には昨年行われたトリビュート・ライブの模様『Musicares Tribute to Barbra Streisand 』がDVD/BDとしてリリースされますし、12月にはセズ・ローガンと共演したコメディー映画「The Guilt Trip」の公開が待機中。年明けにはこれまで度々曲が取り上げられてきた人気番組『glee』にて満を持してのトリビュート・エピソードが(噂段階ながら)計画中と、もう百花繚乱状態。





そんな話題満載なこの時期を狙ってリリースされた本作『リリース・ミー』は過去の未発表音源集というハンデを乗り越え、初登場7位とバーブラにとって32枚目のトップ10入りのアルバムとなる快挙を記録。総合でもシナトラを射程距離に収めた第3位、女性歌手ではダントツの1位で、最近のリリース・ペースを考えればマドンナもマライアもブリトニーもこれだけは彼女の記録を抜くのは難しいかなと思います。(マドンナが20枚…可能性ありか?)

未発表音源集と言えばかつて91年にリリースされ、その貴重過ぎる蔵出し音源と物量の多さに驚かされるとともに狂喜乱舞した4枚組の『ジャスト・フォー・ザ・レコード』がありましたけど、あの集大成音源としてのゴージャス感&重量感をよりコンパクトにまとめ、うまく一枚のアルバムとして構成したのが本作という感じでしょうか。

それではアルバムの収録曲を簡単にご紹介いたします。

1.Being Good Isn't Good Enough 1985
85年『追憶のブロードウェイ』セッション時の未発表曲。バーブラの出世作『ファニーガール』のジュール・スタインが手掛けたミュージカル『ハレルヤ・ベイビー』からの非常に美しくバーブラらしいスケールの大きさも兼ね備えた作品で、ブロードウェイ・アルバムのトップを飾る構想もあったらしいのですが、ご存じのようにアルバムは芸術への愛と情熱ほとばしる「プッティング・イット・トゥギャザー」がその位置をゲット。もしこちらになっていたとしても作品の素晴らしさは揺らがなかったでしょうけど、やはりインパクトという点では「プッティング」で正解だったように思います。感じとしては『バック・トゥ・ブロードウェイ』の「魅惑の宵」に近いですかね?

2.Didn't We 1970
70年に企画されたものの当時のCBSの社長であったクライブ・デイヴィスにダメだしされてお蔵入りとなったアルバム『ザ・シンガー』用に録音されたジミー・ウェッブの作品で、72年『フォーラム劇場のバーブラ』にライブ・バージョンが収録されているのでファンにとっては既にお馴染みとなっている1曲。楽曲としては小品という感じですけど、それを繊細にダイナミックに歌い上げればこれぞバーブラという世界に変身。スタジオ録音らしいより完成度の高い歌唱がこれまた魅力的です。時代遅れと判断された『ザ・シンガー』の代わりに録音されたのが当時の新進シンガーソングライターの曲を集めたロック・テイスト・アルバム『ストーニーエンド』ですね。念為。

3.Willow Weep for Me 1967
67年『シンプリー・ストライサンド』セッション時の未発表作品。本盤の他の収録曲は完成したアルバムに当てはめようとすると、どうにも収まりどころがないなぁという作品が多いのですが、この曲は『シンプリー』に入っていても全然違和感がない感じ。収録曲は10曲と決めていたのでとりあえずオミットしちゃいましたってところだったのかな?

4.Try to Win a Friend 1977
77年『スーパーマン』セッション時の未発表曲。こちらも落ち着いた魅力溢れる好バラードで、癖のないカントリーといった趣は『スーパーマン』よりは『ソングバード』のほうがしっくりくるかもしれませんね。

5.I Think It's Going to Rain Today 1970
70年『ストーニーエンド』セッション時の未発表曲。ランディ・ニューマン作のスタンダード化している名曲で、バーブラの言葉をぽつりぽつりとつぶやく様な抑えた表現が素晴らしく、数あるカバーの中でも今後ベスト・テイクのひとつに数えられる出来じゃないかと思います。発表されていてしかるべき、という感じですが、より現代的なポップ・ロック曲へのチャレンジをを行った『ストーニーエンド』の中にあってはスタンダード指数が高過ぎて、やはり収めどころがなかったように思います。という事でニューマン作のもう1曲でロックっぽさのある「レット・ミー・ゴー」は採用となりこちらは不採用。ピアノは作者であるランディ・ニューマン自身がひいています。

6.With One More Look at You 1977
77年映画『スター誕生』のクライマックスで「私を見つめていて」とのメドレーで披露された追慕のバラードの単独スタジオ・バージョン。切々と歌われるメドレー・バージョンが身に沁みている者にとってはやはり物足りなさを感じてしまいますし、本作で唯一完成に至る前の練習バージョンといったライト感も否めないのですが、それでもこの歌自体の持つ魅力、新鮮な空気感に満ちたバーブラの歌声は素晴らしく、「スタ誕」フリークにとってはたまらない音源になっています。





7.Lost in Wonderland 1968
68年に企画され数曲レコーディングもされたアントニオ・カルロス・ジョビン等のブラジル音楽集からの1曲。音符の上を飛び跳ねるようなバーブラの高音が美しく、リラックスした雰囲気が素敵ながらも高音部でアップダウンする音階が緊張感を生み、それが不思議な魅力になっている1曲。「イパネマの娘」や「コルコバード」等も録音されたそうで、いつか蔵出しされることを祈るばかりです。

8.How Are Things in Glocca Morra?/Heather on the Hill 1988
88年『バック・トゥ・ブロードウェイ』セッション時の未発表曲。「フェニアンの虹」と「ブリガドーン」というクラシック・ミュージカルからの選曲で、南国的な解放感が心地よくも美しい作品。こちらも楽曲としての完成度はすごぶる高いと思うんですが、結果的にシアター・ソングの持つ濃密感とはまた違うテイストに仕上がったためにオミットされたのかなと。

9.Mother and Child 1973
73年に着手しながら企画自体がお蔵入りとなってしまった女性の一生を1枚のアルバムで表現しようとした『ライフ・サイクル・オブ・ア・ウーマン』セッション時に録音された楽曲。ミシェル・ルグラン&バーグマン夫妻という黄金トリオによる作品で、屋根裏部屋で聴くオルゴールの音色…とでもいうような懐古的で滋味深い1曲。1番の歌詞(歌声)と2番の歌詞(歌声)が3番で多重録音により一緒になって一人デュエットになる構成が面白くも素敵です。個人的には本作の中で一番のお気に入り。『ジャスト・フォー・ザ・レコード』に収録された「ビトゥイーン・イエズタデイ・アンド・トゥモロウ」や「キャン・ユー・テル・ザ・モーメント」もこのセッションの作品で、完成していたらこのアルバムは傑作のひとつになっていた予感…完成させてほしかったなぁ。

10.If It's Meant to Be 2011
2011年アラン&マリリン・バーグマン夫妻作詞作品集であった最新アルバム『ホワット・マターズ・モスト』セッションからの最新未発表曲。例えばこの前の曲「マザー・アンド・チャイルド」と比べれば録音時期に40年近い隔たりがあるのですけど、こうして続けて聞いてもほとんど違和感を感じさせないというのが驚き。とはいえじっくりと聞けばその声に刻まれた年輪の深さと芳醇な味わいは隠しようもなく、その年月の流れに何とも言えない感慨を覚えてしまう1曲です。

11.Home 1985
85年『追憶のブロードウェイ』セッション時の未発表曲。言わずと知れたミュージカル『ウィズ』の代表曲で、だいぶ以前から海賊版音源が出回っており、初めて聴かせてもらった時は感動に震えたものでしたけど、正直このバージョンはあんまりよくないかも。一応本盤からのシングルに切るという事で数種類の楽器を追加録音してよりポップなアレンジを施したようですが、これが裏目に出てしまったように思います。You-Tubeにありますが、シンプルな下記バージョンのほうがお薦め。…とは言っても、希望に満ちた内容といいバーブラの歌声といい、ラストを飾るに相応しい楽曲であることに変わりはありません。元気、もらえます。





未発表集=お蔵入り音源=出来がいまひとつだったもの…というイメージがあるかもしれませんけど、本作はハイ・クオリティでありながらもあくまでアルバムのコンセプトや雰囲気に合わずに選から漏れた楽曲集、というのが正しいですかね。

純粋な新作ではないという事もありますし、まだバーブラがピチピチ(smile)としていた頃の若さ溢れる歌声ということもあって、聞き心地はとてもライト。90年代以降の作品のような重さがなく聴き疲れしないし、内容ではなく量の面でちょっと物足りなく思え、しかもバーブラの歌声が素晴らしすぎる時期のものと言う事で繰り返し繰り返し聴きたくなる(聴いてしまっている)作品集でございます。

2枚組ぐらいでこの手のは丁度いいのに…と思ったら、しっかり第二弾の企画もあるらしいです。シナトラやトニー・ベネットばりの新録音によるデュエット・アルバムの企画も進行中というのに何も小分けする事ないのにねぇ。定期的にシリーズ化してリリースするつもりなら大歓迎ですけど…。

70歳にして大車輪な活躍ぶりのバーブラ、あまり頑張りすぎてお疲れが出ないようにしてもらいたいですね。健康第一で、末永く活躍していただきたいですから。

チャートデータ
アルバム
Pop 7位


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2012年07月21日

シェール・ロイド『スティックス+ストーンズ』(11年)

Cher Lloyd:Sticks + Stones(11年)

現在ビルボードのシングル・チャートで「ウォント・ユー・バック」が16位上昇中と大ヒットになりそうな気配を見せているのがシェール・ロイド。英国出身の現在18才のシンガーです。

何を隠そう(?)彼女もUKの人気オーディション番組「Xファクター」の出身者でして、2010年の出場ですから現在人気大爆発中のワン・ダイレクションと同期なんですね。「女子」の代表選手でしたがトータル順位は1Dに次ぐ4位。それでも早々にレコード契約が決まってデビュー曲の「スワガー・ジャガー」は1位獲得となかなか順調な滑り出しを見せ、UK→USという最近の輸出ラインにも上手く乗ってアメリカでも成功しそうな勢いでございます。

ファッションは完全に日本の「カワイイ」文化が入っており、ジャケ写を遠目から見るとスザンヌか若槻千夏かと空目可能なぐらい。歌の他にラップもこなるのが彼女の特徴で、ニッキー・ミナージュほど本格的ではないにしろ、オーディションの時からこれをセールス・ポイントにしてきた模様です。あまりうまい例えじゃありませんけど、ケイティー・ペリーとニッキー・ミナージュを足して割ってガーリーに仕上げましたって感じでしょうか。

アルバム制作にはエイコン一派の売れっ子プロデューサーであるレッドワンを中心に、シェルバック、マイク・ポンスナー、マックス・マーティン等が参加。大御所バスタ・ライムスをフューチャーした「グロウン・アップ」から勢い溢れる高速系ラップを披露してお転婆カワイイぶりを発揮。全米ヒット中の「ウォント・ユー・バック」等も強気に攻める部分とキュートなポップ・プリンセス部分とが上手く融合して、いかにも今の時代らしいカラフルでちょっぴり尖がったポップスになっています。
コールドプレイ?な「スーパーヒーロー」とかモータウン調+ハワイアン+Hip-Hopってもう何だかわかんないじゃん的な面白さの「オーバー・ザ・ムーン」、ニッキー・ミナージュの「スターシップ」を先取り(?)したような「スワガー・ジャガー」等、今時珍しく3分前後の曲を畳みかけるように10曲収録したコンパクトさもお手軽感があっていいですね。

今時のポップスとは何ぞ?という方にお薦めしてみたいアルバムでございます。

Xファクターに出場した時が16才であれから2年、下の動画を順番にご覧いただければ一目ですが、いやいや本当に垢抜けてきれいになってきてます!一番変わるお年頃ですからね、ご覧あれ〜。








チャートデータ(UK)
アルバム 4位
シングル
「Swagger Jagger」:1位
「With Ur LOVE」:4位
「Want U Back」:25位(US 16位↑)


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2012年07月11日

『アメリカン・アイドル シーズン11 トップ10 ハイライツ』(12年)

American Idol Season 11: Top 10 Highlights(12年)

小ネタですけど。

アメリカン・アイドルのゴージャスで突っ込みどころ満載だったフィナーレから早一ヶ月と半月。
病を押して出場し見事優勝に輝いたフィリップ・フィリップスは無事に大手術を終えて回復を見せ、準優勝したジェシカ・サンチェスにはあの人気番組グリーからオファーがあって、秋から始まるシーズン4に数話ゲスト出演することが決まりました。

従来準優秀者にはアルバム・リリースと報酬17.5万ドルが約束されていたそうなのですが、昨今の番組の人気低迷からの厳しい台所事情を反映し、今期からアルバム・リリースの保障はなくなりシングル・リリースの報酬として3万ドルが支払われるのみと契約が変わったそうなので、ジェシカにとっては本当に何よりなご褒美&ビッグ・チャレンジになる事と思います。フィナーレのステージでジェニファー・ホリデイにボコられた経験(smile)を活かして、グリーでのあっと驚くような下剋上を期待したいところです。

あちらでは先週7日からラスト10人に残ったコンテスタンツによる毎年恒例のアメリカン・アイドル・ツアーが始まったようですが、タイミングよくうちにも注文しておいたシーズン11のCDが到着いたしました。リリースされたのはツアー・メンバー10人の代表曲を収録した『ハイライツ』と、コンテスト中に披露されたデュエット・ナンバーだけを集めた『デュエッツ』、そしてフィリップ、ジェシカ、ジョシュア、ホリー、スカイラーのトップ5それぞれの単独作品という合計7種類。私がチョイスしたのは『ハイライツ』とフィリップの単独作ですが、先に『ハイライツ』のみが到着したので本日はそちらをご紹介させていただきます。

収録作品は以下の通り。一口コメントつきです。

1.It's A Man's Man's Man's World (Joshua Ledet)
ジョシュアは文句なしのこれ!

2.I will Always Love You (Jessica Sanchez)
ジェシカ…やっぱりどうにもこうにもホイットニーと比較しちゃう…

3.Volcano (Phillip Phillips)
まだ回復前の録音?もっさりしててパフォーマンスに元気がないんですけど。

4.Gunpowder & Led (Skylar Laine)
スカイラーのリトル・ダイナマイトぶりが遺憾なく発揮された好ナンバー。
(※スカイラー、うちの妻には「渡辺絵美」と呼ばれています…。)

5.Master Blaster (Deandre Brackensick)
軽やかさがいいなー、ディアンドレ。

6.The Power Of Love (Hollie Cavanagh)
ホリー…これもなぁ、歴代の歌手だちが凄いからなぁ…

7.New York State Of Mind (Erika Van Pelt)
エリカ様、なかなかどっしり聴かせてくれてます。

8.Whole Lotta Love (Elise Testone)
エリーズ姐さん絶賛妖しく暴走中。

9.Everything (Colton Dixon)
コルトン他に良い曲なかったっけ?

10.A Song For You (Heejun Han)
ステージでの巫山戯た態度さえ思い出さなければ悪くは、ない…。

まぁ卒業制作みたいなものですし、プロの作品という訳ではないので、良い事も悪い事も含めて今シーズンの思い出を噛みしめながら楽しむのが正解といったところでしょうか。
とりあえず正式なレコード・デビューが決まっているのはフィリップだけですし、これが最後という人もいるでしょうけど、多方面での皆さんの活躍を期待したいところです。

既に来シーズンの話題としては、相変わらずのジェニファー・ロペス降板説の他に、審査員候補としてアダム・ランバートの名前が上がってるとのこと!実現したらそれはそれで面白いかもしれませんね。


せっかくなのでコンサートの映像を(あまり画像やアングルはよくありませんが…)。



相変わらず弾けきらないジェシカ、器用なディアンドレ、随所にDIVA感が出てしまうジョシュア…。




gleeか!って話しですが(smile)。最初の大女子小女子の4ショットが笑撃です。そしてどーしてここにる?、ヒュージョンみたいな…。



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2012年06月09日

ワン・ダイレクション『アップ・オール・ナイト ザ・ライブ・ツアー』(12年)

One Dirction:Up All Night The Live Tour(12年)

世界的に人気爆発中の英国のボーイズバンド、ワン・ダイレクションのライブを収めた初の映像作品。

相変わらず全米でもシングル、アルバムともトップ10入りしたままですし、日本盤もようやく8月にリリースが決定。アイドル・グループ好きな日本ですから、間違いなく人気でますわねこれは。
彼らのライブは相当なプラチナム・チケットになっていて、もういっそスタジアム・ツアーとかやってあげたら?って感じなのですが、そんなライブに来れないファンのために英国で行われたコンサートの模様をメインに収録した作品がこちらの『アップ・オール・ナイト ザ・ライブ・ツアー』でございます。

スクリーンに車で海に向かう1Dのメンバーが映し出され、海に着く=1Dステージに登場というオープニング。会場はガールズ・ガールズ・ガールズ…ティーンの女の子で埋め尽くされておりまして、1Dメンバーが登場した時の黄色い声援ときたらそれはもう大変なもの。泣いてる子多数、きっと失神しちゃってる子もいるんじゃないでしょうか?(スポンジで出来た人差し指立ての大きな手のグローブをはめてる子がいるんですけど…グリーの使い回し??)

ステージ・コンセプトは1Dと楽しむ春夏秋冬って感じでしょうか、夏に海で遊んでキャンプファイヤーして花火を見て、秋は学園で戯れ、冬はロッジでくつろいじゃいます…みたいな。メンバーがステージから引っ込むとスクリーンにつぎの舞台となる映像が流れ、セットもこれにともなってチェンジ。メイン映像の横には舞台裏で着替えをするメンバーのパンツ1丁姿を映しだす等サービス満点です(smile)。

こういうグループのライブだと、CDで誰がどのパートを歌ってるのかわからなかったのを解消出来るという楽しみがあるのですが、1Dのヴォーカルのキーパーソンはリアムなんですね。そういえばXファクターのオーディションでも、彼だけスタンダードの「クライ・ミー・ア・リバー」を熱唱したりしてましたっけ。リアムで安定感を出して、サビは1番人気のあるハリー、そして2番の歌いだしはざらっと男っぽい声のゼインが務めるというのが王道パターンのよう。ルイの清涼感のある歌声もなかなかですけど、ナイルだけはちょっとヴォーカルが弱いかな?ただし彼はギターが弾けるのでその辺りプラスアルファって感じのようです。

セット・リストは当然ながらファースト・アルバムからの曲がメインですが、キャンプ・ファイヤー・シークエンスではブラック・アイド・ピース、ジム・クラス・ヒーローズ、エイミー・ワインハウスのカバー曲等もさらっと披露したりしています。彼らは踊らないので躍動感という点では若干マイナスなのですけど、まぁそこは新鮮さと勢いでカバー(smile)。今はこれで十分かなというレベルの楽しめるステージになっています。

曲もそれぞれいいですしね。ラストを飾る英国伝統系のちょっとひねくれたポップ感覚がある「アイ・ウォント」、やっぱり好きだなぁー。
「今が旬」を味わいたい方にお薦めの1枚でございます。

8月に本ライブDVDも日本盤が出るのですが、そちらは輸入盤よりライブの曲が1曲多くて、PVのメイキング等も日本独自で収録する模様。アルバムとのセット盤も発売されるそうなので、一気に1Dを手中に!という方は、もう少しお待ちくださいませです。






ちなみにCDジャケで言うと左からハリー、ゼイン、ルイ、リアム、ナイル。

以前書いたファースト・アルバムの記事はこちら→http://suzuenta-etc.seesaa.net/article/259723589.html
posted by Suzu at 17:00| Comment(5) | TrackBack(0) | POPS系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月26日

ゴティエ『メイキング・ミラーズ』(11年)

Gotye:Making Mirrors(11年)

さてさて、現在シングル「サンバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ」が大ヒット中のゴティエさんのアルバム『メイキング・ミラーズ』をご紹介いたします。

ちょっと前からそのアートなPVを含めて話題になっていた曲ではありますが、最近のわたくしの傾向として新しいものはここからという事で、やはりグリー絡み。あちらでは4月に放映されたエピソード「ビッグ・ブラザー」の中で、ブレイン役のダレン・クリスとゲスト出演だったブレインの兄クーパー役のマット・ボマーが熱唱。その後にゴティエ自身が人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演したことも手伝って全米では一気に火が付き、5月最終週現在6週目の1位を記録と爆発的なヒットになっています。
グリー版は失恋歌だった元歌を兄弟の確執に置き換えて披露され、場面としてはなかなか優れたものになっていましたけど、とうのゴティエ自身はそのアレンジ等がお気に召さなかったようで取材等で不満を表明、後に若干擁護発言に切り替えたりもしましたけど、本心的にはやはりイマイチだなぁと思ってそうな気配です。

で、ゴティエさん(あぁゴリエが頭に浮かんで…)ですが、ベルギー出身でオーストラリア在住のシンガーソングライター。ゴティエというのはアーティスト名で、この方クレジット等はウォーリーさんとなっています(あぁさらにウォーリーを探せが…)。06年にメジャー・デビューし、07年のオーストラリアのグラミー賞にあたるARIAで6部門を受賞する等の成功を国内では既に収めており、オーストラリアのBECK、最近では男性版アデル等の形容詞がついたりするマルチ・タイプで天才肌のミュージシャンでいらっしゃいます。

6年ぶり、通算では3作目となる本作ですが…何だかちょっと予想通りではありますけど、一筋縄ではいきません感が溢れた非常に面白いアルバムです。

朝もやが立ち込める向こう岸から聞こえてくるようなオープニングの「メイキング・ミラーズ」に始まり、ノイジーなビートが効いた小品「アイズ・ウェイ・アウト」を挟んでヒット中の「サンバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ」。この曲の耽美的というかバロック的?なメロディいいんですよねぇ。別れた恋人同士が届かないとわかっていながらお互いの気持ちをぶつけ合うような構成も面白いですし。ちょっと昔の華美になりすぎない頃のニュー・ウェーブを思い出させるような「アイズ・ワイド・オープン」、ジャズからアフリカン・ミュージック的な要素を含んで展開していくドラマティックな「スモーク・アンド・ミラーズ」、思いっきりノーザン・ソウルな「アイ・フィール・ベター」、やけにキラキラと爽やかなメロディーを奏でる「イン・ユア・ライト」、レコード屋で見つけた台湾産のレコードからサンプリングした音源を使い、ヴォコーダー等も使用してコラージュしまくる無国籍ミュージック「ステート・オブ・ジ・アート」、怪しい音が乱れ飛ぶ(smile)「ドント・ウォーリー,ウィル・ビー・ウォッチング・ユー」、この流れからくると箸休め的にほっとする穏やかさの「ギビング・ミー・ア・チャンス」、オートハープをサンプリングした音色が美しい「セイブ・ミー」、そして民族的なリズムをベースにしながら作り上げた癒し系のクロージング・ナンバー「ブロント」という全12曲。

何でしょう。自由でいて緻密に作り上げられた寄木細工の民族工芸品みたいな(?)。何が出てくるかわからないし、何が出てきちゃってもいいような、凡人には思いつきませんけど何だかその異質っぷりを堪能させていただきましたっ…って感じの面白盤でございます。

オフィシャル・サイトでレコーディング風景が見れますが、実家の納屋に機材を持ち込んでほぼ一人の多重録音で完成。音楽を作っているというよりは、本当に職人さんが楽器やパソコンを使って「アート作品」を作り上げてる風でございます。PVなんかもそれぞれに凝った出来で一見の価値あり。ジャケットの表紙の絵はゴティエのお父さんが昔書いたものなんですって。アートな家なんですねぇ。

私は知らずに輸入盤を買ってしまいましたが、日本盤は10曲のボーナス・トラックを収めた特別ディスク付の2枚組です。うーん、何だよぉ…。

チャートデータ
アルバム
Pop 7位(UK 4位)
シングル
「Somebody That I Used To Know」:Pop 1位(UK 1位)




オフィシャル・サイトでも色々見れるのでどうぞ→http://hostess.co.jp/gotye/
こちらだとPVも字幕付です。


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2012年05月25日

ケイティー・ペリー『ティーンエイジ・ドリーム:コンプリート・コンフェクション』(12年)

Katy Perry:Teenage Dream: Complete Confection(12年)

結局買ってしまったわけですけど、ケイティ・ペリーの大ヒット・セカンド・アルバム『ティーンエイジ・ドリーム』のデラックス盤にあたる『コンプリート・コンフェクション』。

日本では断然ガガ様のほうが人気者ですけど、あちらでのヒット状況で言えばケイティのほうに軍配が上がる感じ。
何しろ「カリフォルニア・ガールズ」を皮切りに、「ティーンエイジ・ドリーム」「ファイヤーワークス」「E.T.」「ラスト・フライディ・ナイト」とNo.1ヒットを連発。惜しくも「ワン・ザット・ゴット・アウェイ」が3位に終わってしまったのでマイケル・ジャクソンの『BAD』が持っていた同一アルバムからの1位獲得5曲という記録を抜くことは出来ませんでしたが、堂々と同記録に並ぶ偉業を達成。デラックス盤収録の「パート・オブ・ミー」も初登場で1位を獲得するなど、相変わらずその勢いは止まるところを知らない状況です。
(「パート・オブ・ミー」は追加収録であるためビルボードでは同一アルバムからの1位にカウントしないと当初アナウンスされましたが、その後の紹介記事等では6曲の1位を出した初のアルバムという記述が散見されるようになりました。認められるようになったとか?)

デビュー作では「ユーアー・ソー・ゲイ」や「キス・ア・ガール」等センセーショナルな歌詞が話題となるお騒がせシンガー的な立ち位置でもありましたけど、セカンドではスターゲイト等R&B系のプロデューサー等も導入してよりカラフルな印象のあるパワー・ポップ路線を展開。あまりのポップさとそれが売れまくっている状況に対し、クリスティーナ・アギレラやピンク等の楽曲のクリエイターとして知られるリンダ・ペリーからはクズ呼ばわりされる始末ですが、別にメッセージを含んだ作品だけが素晴らしいわけじゃないですし、楽しさを追求した音楽だってその存在価値は大きいはず。ニュースのかいつまんだ記事なのでリンダの真意はわかりませんけど、そういう発言が出てくるほど、本作がシーンに与えた影響というのは大きかったのだなぁと思います。

後、ケイティの成功を後押ししたという意味で、gleeの存在も見逃せませんね。
大人気となったダレン・クリス演じるブレイン=ウォブラーズの衝撃的なデビュー・ナンバーとなった「ティーンエイジ・ドリーム」に始まり、チア部全員がケイティのコスプレ(青いカツラ装着)で踊った「カリフォルニア・ガールズ」、レイチェルが熱唱した「ファイアー・ワーク」、ケイティのPVにダレンとケヴィン・マクヘイル(アーティー)が出演し、その後gleeの劇中でもダレンが歌った「ラスト・フライディ・ナイト」とほぼ定期的にパフォーマンスされ、お互いの相乗効果により話題と人気を高めていったといっても過言ではないと思います。

でまぁ本盤なんですけど、中途半端なデラックス盤にはなるだけ手を出さないようにしてるんですが、7曲も追加になったので買わずにはいられなくて。
グラミー賞で披露後早々にNo.1ヒットとなった新曲「パート・オブ・ミー」。楽曲としてはストレートなポップ・ロック曲であまり面白みはないのですけど、私生活のほうで同時期に起こった離婚の気持ちを率直に歌ったような歌詞が共感を呼んで支持を集めたようです。その他2曲の新曲も同工異曲なテイストですが、PVのセンチメントな世界を改めて音で表現したような「ワン・ザット・ゴット・アウェイ」のアコースティック・バージョン、HIP-HOPの「革命児」と「女帝」を招きよりエッジィに仕上げた「E.T.feat カニエ・ウェスト」「ラスト・フライディ・ナイト feat ミッシー・エリオット」、そしてシングル6曲を繋げたお祭りメガミックス「トミー・サンシャイン・メガシックス・スマッシュアップ」等、全体的には楽しめる追加となっています。

本体のほうもそういえばレビューしたことありませんでしたけど、ヒットした曲の他にもチア・ソング的な「ピーコック」、ドライブ感溢れる「サークル・ザ・ドレイン」、ポップな「ハミングバード・ハートビート」、センチメントな「ノット・ライク・ザ・ムービーズ」等まだまだシングル・カット出来そうな曲が揃ったもちろんの強力盤。
お持ちでない方はお手を出されるのに丁度よい機会かと思います。

そういえばこの夏にはケイティを追ったドキュメンタリー3D映画『パート・オブ・ミー』も公開されるんです。日本公開はされるのかな? 楽しみですね。



チャートデータ
アルバム
Pop 1位
シングル
「 California Gurls 」:Pop 1位
「 Teenage Dream 」:Pop 1位
「 Firework 」:Pop 1位
「 E.T. 」:Pop 1位
「 Last Friday Night (T.G.I.F.)」:Pop 1位
「 The One That Got Away 」:Pop 3位
「 Part Of Me 」:Pop 1位





豪華スター勢揃いの「ラスト・フライデイ・ナイト」は文句なしの楽しさ。
ちょっとだけ気持ち悪いキャラの「E.T.」もお気に入り(smile)。
そしてウォブラーズ!


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2012年05月20日

カーリー・レイ・ジェプセン『キュリオシティ』(12年)

Carly Rae Jepsen:Curiosity(12年)

今世界各国で「コール・ミー・メイビー」が大ヒット中のシンガーソングライター、カーリー・レイ・ジェプセンのミニ・アルバムでございます。

この方、アメリカン・アイドルのカナダ版「カナディアン・アイドル」の07年度(シーズン3)のファイナリストで、08年にアルバム『タッグ・オブ・ウォー』でデビュー、アルバムは日本盤もリリースされております。当然に期待の新人ではありましたけど正直デビュー盤の成果はそこそこって感じだったようですが、昨年9月に本作『コール・ミー・メイビー』をリリース。タイトル曲がカナダで大ヒットになったところでさらなる運が彼女に転がり込んでくるんです。同時期にカナダを訪れていたジャスティン・ビーバーがこの曲を気に入ってツイッターで紹介、そればかりか彼女であるセレーナ・ゴメスや「ハイスクール・ミュージカル」のアシュリー・テスデイル、現在米国で人気上昇中のボーイバンド、ビッグ・タイム・ラッシュのメンバーを集めて、「コール・ミー・ベイビー」に合わせて戯れるビデオを作成してYou-Tubeに投稿したもんですから当然の如く大反響を呼び、英国を含む7か国でNo.1、米国でも現在4位上昇中と大ブレイクを果たしたのでした。

めでたしめでたし、…みたいな状況なわけです。

その後ジャスティン・ビーバーの所属事務所と契約したりしてますし、デュエット曲も発表されるそうで、こうなってくるとこのYou-Tube騒動は綿密な策略か?…なんていたいけないおじさんは勘ぐってしまう訳ですが、まぁ良い曲であるのは間違いないので、それならそれでいいかなと思っております(smile)。

ミニ・アルバム(EP扱い)ですので収録されているのは6曲。大ヒット中の「コール・ミー・メイビー」の他にも、ヒット感度の高そうな「キュリオシティ」やキュートな「トーク・トゥ・ミー」、カナダの大大先輩シンガーソングライター、ジョニ・ミッチェルの代表曲「青春の光と影」の甘酸っぱいカバー等、アコースティックな肌触りを残しながらもほどよくポップアップされた楽曲が並んだ好盤。清涼飲料的(カナダドライですね)な爽やかさのあるカーリーの歌声が何より素敵ですね。

「コール・ミー・メイビー」はジャスティンのビデオのおかげで曲に合わせて歌い踊る動画を投稿するのが大流行してます。なかにはケイティ・ペリーとズーイ・デシャネルらが作ったビデオなんてまたまたゴージャスなものも存在してますので要チェック。投稿ビデオばかりが有名になってますが、カーリー自身のオリジナルPVもキュートで笑えるオチのある可愛らしいものですので是非ご覧になってみて下さい。

チャートデータ
アルバム
canada 6位
シングル
「Call Me Maybe」:CA 1位/UK 1位/US 4位↑
「Curiosity」:CA 30位





最後のはハーバード大学の野球部員による投稿作品。

ちなみにケイティ・ペリー版はこちら→http://youtu.be/luR4BnfM9vw


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2012年05月12日

オリー・マーズ『イン・ケース・ユー・ディドント・ノウ』(11年)

Olly Murs:In Case You Didn't Know(11年)

私、ポップスが好きなんです。

何て書き出しにしてみましたけど、なかなか純粋な「ポップス」というジャンルで良質なものを聴きたいと思っても難しい世の中で。
アメリカの音楽は今やたいていHIP-HOPかR&Bの影響を受けてますし、じゃなければカントリー。
ポップスって日本の歌謡曲みたいなもので色んなジャンルを吸収して成り立っていますから、例えばカーペンターズだってアバだって単なるポップスの括りでは収まらない訳ですけど、「イエスタデイ・ワンス・モア」や「ママ・ミア」みたいな王道ポップスをたまには聴きたいなぁなんて思ったりするわけです。
そんな時によりどころとするのが英国。今までも色々取り上げてますけど、この国には独自のポップス文化というのが根付いていて、いつの世にも「ポップ」であることを至上とするスターが生まれてるんですよね。

でまぁ、オリー・マーズ。

2010年の英国版「Xファクター」に出場して準優勝に輝いた男性ソロ歌手でございます。
(同じマーズですけどブルーノ・マーズとは一切関係ありません、念為。)
日本だと正直Xファクター自体が放映されていませんので、そこから生まれたスターたちも馴染みが薄ければ知名度も低いのは当然のこと。レオナ・ルイスやワン・ダイレクションのように米国でブレイクしたりすれば話は違ってきますが、人気が欧州に留まっているとどんな音楽をやっているのかさえわからなかったりしますよね。
このオリーさんもちらちら見かけていましたがなかなか音を聴く機会がなく、お取り寄せしてみようかなーと思ってた矢先に折よく中古を見つけたのでゲット。

これがなかなかいいんですよー。

冒頭を飾るNo.1ヒットの「ハート・スッキプス・ア・ビート」。
レゲエっぽいリズムのポップ・ソングですけど、サビ前のスクラッチからテイストを変えてそこにそんなマイナーな良いメロディー持ってきちゃうんだ〜っていう意外性のある構成。
あちらで人気があるというラップ・デュオのリズル・キックスをフューチャーしてHIP-HOP色もプラスされており、そのゴタ混ぜ感がカラフルな印象を与える楽しい1曲になっています。
セカンド・カットでこちらもNo.1になった「ダンス・ウィズ・ミー・トゥナイト」は、変則的なモータウン風ビートにショウビズ調を加えたこちらも楽しい作品。落ちのあるPVも面白いですけど、Xファクターのステージでミス・ピギーと共演したテイストのほうがこの曲の持ち味に近いような気がしますね。
メランコリックなバラード「ディス・ソング・イズ・アバウト・ユー」、マイナー&シリアス系の「オン・マイ・クラウド」等もありますけど、全体的にはどこかのどかで無邪気な空気感のあるハッピー・ソングが並んでいて、オリーの近所の気のいいお兄ちゃん的なキャラクターも併せ、癖になる楽しさのある1枚になっています。

米国ではまだブレイクに至っていないんですが、何とこの5月からワン・ダイレクションと一緒に全米ツアーを行ってしまうんですって。ぜひぜひ黄色い声援部隊の一部をもぎ取って、自身の糧にしてもらいたいなぁと思いますです。

チャートデータ(UK)
アルバム 1位
シングル
「Heart Skips a Beat」:1位
「Dance With Me Tonight」:1位
「Oh My Goodness」:13位



「Heart Skips a Beat」→http://youtu.be/PkGUHgdaRq4

サービス・ショット…にはならないかな?(smile)。デビュー時に自分の楽曲が1位になったら脱ぐ!とたいして有難くない宣言をしたオリー。で見事デビュー・シングルが1位獲得で披露した姿です。
olly naked.jpg
ま、お茶目さんですよね。
わかりにくいですけど引っかかってるのは帽子です(smile)。


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2012年04月14日

マドンナ『MDNA』(12)年

Madonnna:MDNA(12年)

マドンナ様です。

大好きなアーティストなのでその動向は常に注目してきましたけど、正直アルバムをがっつりと聴いていたのは90年リリースの『アイム・ブレスレス』ぐらいまで。
その後は(もちろん毎回アルバムは聴いていましたけど)1曲1曲隅々まで味わうというところまではしてきませんでした。

まぁ私自身のこの20年というのが聴いては次聴いては次という音楽生活だったことも多分に影響はしてるんですけどね。

アバの曲を使うという反則級の技で世界的なヒットになった「ハング・アップ」、ティンバランド&ジャスティン・ティンバーレイクというメジャーな売れっ子と組んだ「4ミニッツ」等、最後までテンションの高い活動を行った(デビュー時から在籍した)ワーナーを離れ、インタースコープ・レコードに移籍してリリースした4年振り13枚目のオリジナル・アルバム。

久しぶりにじっくりと聴かせていただいてますが、いいなぁ、これ。
タイトルのMDNAはマドンナ(MADONNA)の略であり、マドンナのDNAという意味も含まれているそうですが、その名のとおり「マドンナらしさ」が全編に亘って感じられる集大成的な作品になっています。
毎度旬な人材と組んできたマドンナですが、今回も売り出し中のフランス人DJ兼プロデューサーのマーティン・ソルヴェイグ、クリス・ブラウンの最新作等に参加していたイタリア系のDJ兼プロデューサーのベニー&アリ・ベナッシ、レディ・ガガやワンリパブリックの曲のリミックス等を手掛けてきたデモリッション・クルー等を抜擢。また久しぶりにウィリアム・オービットを招聘しているのも話題です。

オープニングを飾っているのはセカンド・シングルとなり、可愛いものですけどPVが過激とかって話題にもなっているキャッチーなダンス・ナンバー「ガール・ゴーン・ワイルド」。
ヒット狙いのこの曲以降、前半はいつものように最新型のサウンドを取り入れたダンス・モード全開で突き進む妖しくハイブロウなマド様。この流れで来るのが先行シングルでニッキー・ミナージュとM.I.Aをフューチャーした「ギブ・ミー・オール・ユア・ラヴィン」な訳ですが、確かに表向きは陽気なチア・リーディング・ソングですけど、よくよく聴くとこの曲バック・トラック等は相当かっこいい音使いをしてるんですよね。

中盤以降は最新ダンスモードから抜け出して、いかにもウィリアム・オービット印な『レイ・オブ・ライト』あたりを彷彿とさせる生音+デジタル音を巧みに融合させた「アイム・ア・シナー」や「ラブ・スペント」、自身の監督作品にフューチャーしてゴールデングローブの主題歌賞を受賞したうっすらラテン・タッチのミディアム「マスターピース」、マドンナの美しい歌声が堪能出来るバラード「フォーリング・フリー」、B-52'sがやりそうなキッチュなロック・ナンバー「バースデー・ソング」等とバラエティ感豊かに展開していきます。また元夫ガイ・リッチーを想定して書かれたと思われる作品が複数含まれていて(「アイ・ドント・ギブ・ア」 「アイ・ファックド・アップ」 「ベスト・フレンド」等)、彼女の被った痛手というのが想像以上に大きなものだった事が垣間見えたりもするのも興味深いというか。

常に変革・変体を繰り返してきたマド様の作品には、すぐに慣れ合うことを許さない空気が特に90年代以降にはあったと思いますが、今回は音楽的にも多面性がある分すっと耳に馴染むというか、とても聴きやすく親しみやすい作品に仕上がっています。アルバム・ジャケットや「ガール・ゴーン・ワイルド」のPV等にも「ヴォーグ」の頃のテイストが含まれていたりしますし、どこか懐かしさというかデジャブ感があるんですよね。
それはそれで大歓迎なんですが、ただその親しみ易さに一抹の淋しさを覚えてしまう…というのも、マド様ならではなのかもしれません。

スーパーボウルでの華々しいパフォーマンスにM.I.Aの中指事件というおまけまでついて注目度マックスだった先行シングルの「ギブ・ミー・オール・ユア・ラヴィン」ですが、直後に起こったホイットニーの悲しい事件ですっかり話題を持っていかれてしまったのは、仕方のない事とはいえタイミングがバッドでございました(ホイットニーはスーパーボウルの中継を楽しそうに見て、自分がマドンナとヒット・チャートを競い合った時代があったと懐かしそうに語っていたそうですね…。)
ただし少し間を置いてリリースされたアルバムのほうは見事米英で1位を獲得してくれたので一安心。2位につけたライオネル・リッチーとお互いの健闘をツイッターで称えあうなんて楽しい一幕もございました(smile)。

マイケルもホイットニーも亡く、殿下やシンディはすっかり孤高の位置に。まだまだ時代を牽引することにトライし続けてくれるマド様を、私も精一杯応援していきたいと思いますです。時代の先端を追いかけながら、ちょっと後ろも気にしてくれる、こういうマドンナも、いいですよね?

L−U−V MADONNA!

チャートデータ
アルバム
Pop 1位
シングル
「Give Me All Your Luvin'」:Pop 10位





これくらい揃えればマドンナはほぼほぼOKでしょうか。
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2012年04月07日

セレーナ・ゴメス&ザ・シーン『ホエン・ザ・サン・ゴーズ・ダウン』(11年)

Selena Gomez and the Scene:When the Sun Goes Down(11年)

「君が僕の彼女なら、絶対離さないよ。約束する」Byジャスティン・ビーバー

今、世界で一番イチャイチャしてる姿が報道されているカップル(…なんか表現がいちいち古い?)と言えば、ジャスティン・ビーバーとセレーナ・ゴメスかもしれませんね。最近のヤング・セレブならジャスティン・ティンバーレイク&ブリトニー・スピアーズ、ザック・エフロン&ヴァネッサ・ハジェンズ等も相当なものでしたけど、そのストレートな発言や行動での注目度で言ったら、この二人が頭ひとつふたつ抜きんでているように思います。

日本ではビーバー君がらみでニュースが伝わってくる事が多くイマイチ知名度の低いセレーナですけど、あちらでは現在ディズニー・チャンネルを代表する女性アイドルなんですよね。一昨年あちらに旅行した際、マイリー・サイラスのマの字もないぐらいテレビに繰り返し映っていたのはセレーナでした。

現在19才のセレーナですが、子役としてデビューしたのは7才の時だそうですから芸能生活は既に10年超えのベテラン。テレビドラマや映画の端役を経て04年からディズニー・チャンネルで活躍するようになり、07年に「ウェイバー通りのウィザードたち」の主役の一人に抜擢されて本格ブレイク。09年にはロック・バンド、ザ・シーンを従えての歌手活動もスタートさせ、シングルでの大きなヒットには恵まれていませんが2枚発売したアルバムはそれぞれトップ10入りでゴールド・ディスク獲得。あちらのアイドルって(一概には言えませんけど)シングルよりアルバムのほうが売れる傾向にありますよね。ティーンのお財布事情によるところかもしれませんが、セレーナもここらでひとつ大きなシングル・ヒット=代表曲が生まれれば、歌手としてもう一皮剥けるのにといった状況なのかなと思います。

でまぁ実はそんなに期待せずに手に入れた昨年発売の本サード・アルバムな訳ですが、これがなかなかどうして良い感じなのです。
一言で表してしますと現在受けている女性ポップ・ヴォーカル界の縮図のような作品。
テイラー・スウィフトあたりがやりそうな爽やかなポップ・ソング(「フー・セッズ」や「ヒット・ザ・ライツ」)があれば、ブリトニー・スピアーズ系のエッジィなダンス・ポップに(「ウィプラッシュ」や「アウトロウ」)、ケイティー・ペリー的なパワー・ポップ(「ザッツ・モア・ライク・イット」「マイ・ジレンマ」)、カイリー・ミノーグあたりを彷彿とさせるセクシー系ダンス・ソング(「ラブ・ユー・ライク・ア・ラブ・ソング」もありと言った幕の内具合。実際ブリトニーとケイティーはソングライターとしてクレジットされてたりしますから、もう目指すならそれ風じゃなくてご本人の力借りちゃえ!といったところでしょうか(smile)。またセレーナ本人が大ファンだという英国で人気の女性シンガー、ピクシー・ロットを招いた曲(「ウィ・オウン・ザ・ナイト」)や、「フー・セッズ」のスパニッシュ・バージョンも収録されていて、ワールド・ワイドな目配りもばっちりなのです。

セレーナの歌声はそのベイビーフェイスからは想像しにくい艶めかしさを湛えた低音ヴォイス。正直ライブでは声量のなさというかヴォーカルの弱さがちょっと露呈しちゃうんですけど、レコードではかなり完成度の高い仕上がりで聞かせてくれます。楽曲の良さに加えてのセレーナの魅惑の歌声プラスで、作品の耐久性はなかなかのもの。うちではけっこうなヘビー・ローテーション・アイテムとして君臨しちゃってるアルバムでございます。

アメリカでは「ウェイバー通り」のアレックス役としてお子様の認知度が高い彼女ですが、音楽活動や私生活でのセクシー報道ぶりに、あれは同じ人なの?とキッズたちを大いに戸惑わせているというセレーナ(smile)。実は既にザ・シーンとの活動は休止状態にあり、今後はソロの方向に進むのかなといった展開を迎えつつあるようです。歌手としても女優としても、まだまだこれからですからね、色んなチャレンジをしてサバイブしていってほしいなと思います。

冒頭にご紹介したのは最近のビーバー君の発言。ファンに向けて言ってますけど、これって結局自分の彼女セレーナをいかに大事にしてるかって愛の告白ですよね。若い恋だけに、ビーバー君との蜜月もいつまで続くかわかりませんが、まぁしばらくは、青春を二人で謳歌すればよろしいんじゃないでしょうか?意外にアイドル同士の色恋だと男性側が勝ち組(ジャスティンT、ザック、近藤真彦…)になる傾向にありますけど、こればっかりは、わからないですし…。

チャートデータ
アルバム
Pop 3位
シングル
「Who Says」:Pop 21位
「Love You Like a Love Song」:Pop 22位
「Hit The Lights」:チャートインなし



「Love You Like a Love Song」は日本のカラオケ屋が舞台?



写真映りの角度にこだわりあり?



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2012年03月25日

ザ・ウォンテッド『バトルグラウンド』(11年)

The Wanted:Battleground(11年)

せっかくなので、ザ・ウォンテッドのほうも書いておきたいと思います。

デビューはワン・ダイレクションより1年早い2010年。英国のガールズ・グループ、サンデイズやパレード等のマネージャーを務めるジェイン・コリンズさん主催のオーディションで選ばれたマックス、ネイサン、シヴァ、ジェイ、トムの5人組。これ以前にマックスやトムはXファクターのオーディションにも参加経験があり、シヴァは俳優としてテレビ番組等に出演していたようです。
スティーブ・マック、ガイ・チェンバース、グレッグ・カースティン、タイオ・クルズ、キャッシー・デニス等ゴージャスな面子が参加したデビュー作からはNo.1になった「オール・タイム・ロウ」をはじめ3曲がシングル・ヒットし、アルバムも4位獲得と成功を収めて一躍人気グループに。でもって昨年早くも本セカンド・アルバムをリリースして、再びのNo.1シングル「グラード・ユー・ケイム」を放つ等、今波に乗っているグループなのです。

そんな英国の状況を踏まえた上で今年12年に満を持して米国進出を目論んでいたザ・ウォンテッド。勝負曲に選んだ「グラード・ユー・ケイム」は当初20位〜30位ぐらいのヒットという線(それでも英国のポップ・バンドとしては立派な成績なほう)だったのですが、2月に放映された人気番組「グリー」の中で、ニュー・ディレクションズのライバルであるダルトン・アカデミーのザ・ウォブラーズが地区予選会の曲としてパフォーマンスしたところ一気に本家のほうに火が付き、現在もビルボードのシングル・チャートで3位とヒットを続けております。面白いものだと思うのは、正直パフォーマンスとしては完全にオリジナルを超えているウォブラーズ盤のほうは90位とチャート・アクション的には振るわなかったのに、あっという間にオリジナルのほうはブレイクしたこと。それだけ潜在的なポテンシャルが楽曲とザ・ウォンテッドのほうにあったという事なのかもしれません(新生ウォブラーズ、歌声の引きはちょっと弱いですしね…)。

ヒット中の「グラード・ユー・ケイム」ですが、何だかこう、ちょっと懐かしいサウンドですよね。歌っているのが若い男子くんたちなのであまりそういう夜の匂いはしてこないのですが、いわゆるレイブ・サウンドってやつで、彼らのヴォーカルがなければジュリアナあたりで羽根扇子をふりふりしてるワンレン・ボディコンのお姉さまがたの姿が浮かんでくる感じ。英国で本アルバムからのファースト・シングルになった「ゴールド・フォーエヴァー」なんて、思わず「yeh yeh yeh wow wow wow」なんてTRFの「survival dAnce」でも歌いたくなっちゃいますもの。他にも「ライトニング」や「ウィークエンド」等いわゆるそういったエレクトロなサウンドを多用していながらも、あくまでヴォーカルは硬派を貫いているので派手派手しく聞こえないというのが、彼らの面白いところでしょうか。併せてダイアン・ウォーレンがソングライトしたメロディアス・ロック調の「ロケット」や、同じくロック的なダイナミズムを取り入れた「ワーゾーン」や「ラスト・トゥ・ノウ」、聴かせる系バラードの「アイ・ウヮント・イット・オール」等ベクトルの違う曲も収録されているので、余計に全体の印象は硬質なものになっているんだと思います。

平均年齢22才とワン・ダイレクションよりも4才高いだけあって甘酸っぱさや無邪気さというものはないものの、もう少し深いところの恋愛を歌って様になっているし、じっくりと聞けたりする要素も大きい本作なのです。
幸先のよいシングル・ヒットをものにした上で、いよいよ4月には米国でもアルバムがリリースされるザ・ウォンテッド。どんなアクションになるのか非常に楽しみです。

チャートデータ
アルバム
UK 4位
シングル
「Gold Forever」:3位
「Glad You Came」:UK 1位/US 3位
「Lightning」:2位
「Warzone」:21位



せっかくなのでグリーのも貼っておきます。聴き比べ&見比べをどうぞ。ウォブラーズのグラント・ガスティン、かっちょいいです。



4月の米国盤アルバム…安いです。


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2012年03月24日

ワン・ダイレクション『アップ・オール・ナイト』(11年)

One Direction:Up All Night(11年)

そんな訳で、ここに来て話題沸騰中の英国のアイドル・グループ、ワン・ダイレクションをご紹介。

ここ数年の英国勢の席捲具合というのは凄いものがあって、エイミー・ワインハウス、ダフィー、レオナ・ルイスあたりから決定打とでも言うべきアデルまで、次々と米国を制覇するとともに世界的な人気を獲得する人が多い訳ですが、そんな中でもさすがにこういう分野はねぇと思っていた英国(欧州)産アイドル・グループ(ボーイズ・バンド)。

遡ればテイクザットはさすがに「バック・フォー・グッド」というトップ10ヒットを米国でも放ちましたけど、その後のボーイゾーン、ウェストライフ、ブルー等はことごとく米国上陸には至らずで、ヨーロッパ中心の活動に終始した感じでした。そんな中最近はXファクター等のオーディション番組からボーイズ・バンドが続々と誕生するようになって、先日ご紹介したJLSや、ザ・ウォンテッド、そしてこのワン・ダイレクション等が英国では現在大人気になっていた訳です。

なんとなく今までの状況から、こういうグループのアメリカ攻略は難しいよなぁと思っていた矢先、まず飛び込んできたのはザ・ウォンテッドのブレイク。米国の人気番組『グリー』にてウォブラーズが彼らの曲「グラード・ユー・ケイム」をカバーしたところ、今まで20〜30位あたりをうろうろしていたのがいきなりのトップ10ヒット。今週のビルボード・チャートでも3位をキープとヒットを続けています。ラッキーも実力のうちですけど、これは本当にラッキーな出来事でした。
そしてワン・ダイレクションのほうはと言えば、もう皆様ご存じのように今週のビルボード・アルバム・チャートで英国のグループとしては史上初となる初登場1位を記録。少し前にシングル「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」も英国新人では久しぶりの高位初登場(28位)とプチ話題にはなっていたのですが、さすがにアルバムが1位に飛び込んでくるとは予想していませんでした。
トゥデイズ・ショウのパフォーマンス等を見ると、圧倒的な黄色い声援に囲まれていてファンはほとんどがロウ・ティーンといった感じ。最近少し落ち着きを見せてきたディズニー・アイドルのジョナス・ブラザーズ等のファン層をがっちりと捕まえた感じなんでしょうね。成長の速いティーンの女の子を相手にするのは大変な事ですが、しばらくはワン・ダイレクションがピンナップ・アイドルとしての役割を担っていくのかなと思います。

略歴を簡単に触れておくと、メンバーは2010年度の英国のオーディション番組「Xファクター」に出演したナイル、ゼイン、リアム、ハリー、ルイという5人。「Xファクター」というのは「アメリカン・アイドル」と違って「男子」「女子」「グループ」「25歳以上」という括りでオーディションを競っていくのですが、当初5人それぞれが「男子」枠で出場していたものの、策士サイモン・コーウェルの提案でグループを組んで「グループ」枠に鞍替え。これでもって順調に勝ち進んでいって、優勝は出来なかったものの3位でファイナル。その後メジャー・デビューを果たし、前述のデビュー曲「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」は見事英国のシングル・チャートで初登場1位を獲得。この曲はそして今年のブリッツ・アワードでアデルの「サムワン・ライク・ユー」等を抑えてブリティッシュ・ベスト・シングル賞まで受賞しちゃってます。何だかね、本当に英国ってこういうところ、懐が深いなぁと思いますね。

生で歌っている感じはもうコテコテのアイドル!って感じで、これからまだまだ伸びしろがあるんだろうなぁという歌唱力なんですが、CDで聞く分にはそのあたりは調節済みでOK(smile)。楽曲も久しぶりにストレートなアイドル・ポップスといった陰りのなさが魅力です。ザ・ウォンテッドのほうは意外にみんな渋い系の声で落ち着いた感があるのですが、ワン・ダイレクションのほうは渋い系もいればザ・アイドルといったまだまだ可愛い系の歌声も混ざっていて、この辺りの混合ぶりというのがよりアピール・ポイントになってる気がします。そのアンバランスな魅力がよく出てるのがラストに収録されている「ストール・マイ・ハート」。何かの曲に似てたりしますけど、平歌部分のちょっぴりセクシーさも湛えた落ち着き声からサビで一気にアイドル声で弾けるところが面白かったりします。ビートルズ的なマイナー・メロディーの「アイ・ワント」等も個人的なお気に入り。歌詞にケイティ・ペリーが登場する「アップ・オール・ナイト」とかライブでの盛り上がりが想像出来る「ワン・シング」、大ヒット・シングルの「ホワット・メイクス〜」、ケリー・クラークソンが作者に名を連ねる「テル・ミー・ア・ライ」等アップ系のハッピーさ、清潔感の漂うバラードの「ガッタ・ビー・ユー」や「モア・ザン・ディス」等の初々しさも好印象で、アルバムとしての完成度はかなり高く、ドライブのお供にしたら間違いないですね。

そんな訳で世界に飛び出した英国産ボーイズ・バンドのデビュー・アルバム。旬を味わうなら今しかありません。これからどんな風な成長を遂げていくのか、平均年齢19才という彼ら(…)をお父さん目線で見守ってまいりたいと思いますです。

チャートデータ
アルバム
UK/US:1位
シングル
「What Makes You Beautiful」:UK 1位/US 18位↑
「Gotta Be You」:UK 3位
「One Thing」:UK 9位




実力のほどはライブで(smile)。「ワン・シング」のアイドルっぷりを!



「イヤー・ブック・エディション」に「スーベニア・エディション」
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2012年02月03日

アデル『21』(11年)

Adele:21(11年)

今頃感満載ではありますけど、最近になってようやくヘビーローテーションしてる我が家なので取り上げたいと思います、アデル姐さん。

ニュース等でも度々報道されてますから御存じの方が多いと思いますけど、ワールドワイドで爆発的なヒットになり次々とチャート記録を塗り替え中の本セカンド・アルバム。
一例ですけどアルバムはUKではソロ・アーティストとしては初の発売から連続11週での1位を記録(トータルでも既に20週超え)、USでは発売から49週連続でトップ5圏内をキープというあのマイケル・ジャクソンの『BAD』の38週という記録を遥かに超えて更新中という状況。
シングルもUSでは「ローリング・イン・ザ・ディープ」と「サムワン・ライク・ユー」の連続No.1ヒットに加え、先日発売したライブ作品からカットした「セット・ザ・ファイア・トゥ・ザ・レイン」もライブ・バージョンとしては異例のNo.1ヒットを記録し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。本年度のグラミー賞にも6部門でノミネートされていますが、きっとデビュー・アルバムを軽く超える受賞数を記録するんじゃないかと予想されています。

私的に白状するとデビュー・アルバムは数回聴いたくらいで棚に埋もれたまま(汗)。本セカンドも早々に手に入れたもののituneに取り込んだっきりという状態だったのですが、米国の人気ドラマ「glee」にてホリー先生ことグウィネス・パルトロウが歌った「ターニング・テーブル」を皮切りに、ジェシーとレイチェルのデュエットによる「ローリング・イン・ザ・ディープ」、メルセデス率いるトラブルトーンズによる「ルーモア・ハズ・イット/サムワン・ライク・ユー」のマッシュ・アップ・バージョンと次々に曲が取り上げられ、異様に耳馴染みが出来てしまったところでようやく本家に手を伸ばし、現在聴きまくり中というそんな状況でございます。

彼女の歌がどうしてこんなに受けるのかという事ですけど、やはり万国共通で悲しい歌というのは需要が多いんじゃないかと言うところで、アデルの歌詞はほとんどが元恋人との辛かった恋愛について歌ったもの。「ローリング・イン・ザ・ディープ」は完全に弄ばれた事に対する情念渦巻く恨み節だし、大ヒットした「サムワン・ライク・ユー」は既に次の恋人のいる元カレのところを訪ねて、気にしないで、あなたのような別の人を見つけるから…なんて切々と訴えてしまう内容。他にもどうして私を愛していたことを思い出せないの?(「ドント・ユー・ユメンバー」)とか、私をまた愛してくれるまで待つわ「(アイル・ビー・ウェイティング」)とか、私の愛も全て持って去っていくがいいわ「(テイク・イット・オール)」等など、追慕と恨み節のオンパレード。こういう誰にでも思い当る負の感情って、ついつい肩入れしちゃったりするものなんですよね。

バックの音はポップ、ロック、ソウル、ブルース、フォーク、カントリー等様々な音楽の影響を感じさせながらも、それでいて無駄なものを削ぎ落とした非常にシンプルな印象。そのシンプルさんが少しハスキーで、時に繊細さを垣間見せながらも胆の据わったアデルの歌声をより際立たせる効果を発揮し、近年まれにみる「ヴォーカル・アルバム」を形造っているように思います。ブルージーでダイナミックに展開していく「ローリング・イン・ザ・ディープ」を皮切りに、原始的なリズムが高揚感を煽る「ルーモア・ハズ・イット、切々と聞かせる「ターニング・テーブル」や「ドント・ユー・リメンバー」、可憐でポップな「セット・ザ・ファイヤ・トゥ・ザ・レイン」、サザンソウル調の「アイル・ビー・ウェイティング」、ザ・キュアーの大ヒット曲をボサノヴァ風アレンジでよりメランコリックに聞かせる「ラブソング」、極めつけの失恋歌「サムワン・ライク・ユー」と、聞けば聞くほどに味わいの増す良い歌がぎっしり。若さゆえの思いつめ感っていうのが、またよかったりするんですよね。
歌詞は全てアデルが書いていますが、曲のほうは共作が多く、中にはワンリパブリックのポップ職人ライアン・テッダーの名前等も見受けられ、アルバムにほどよい彩を与えています。

ながら聴きではなく、じっくりと対訳等を読みながらその世界に浸っていたい、そんな素晴らしい作品です。
日本盤のほうが4曲ライブ・バージョン等のボーナストラックが収められているのでお薦めかも。

…しかし、これで21才(現在は23才)って、本当どうなんでしょ?(smile)
このまま大化けしていけば、すんごいことになりますよね、きっと。

チャートデータ(US)
アルバム
Pop 1位
シングル
「Rolling In The Deep」:Pop 1位
「Rumour Has It」:Pop 60位
「Turning Tables」:Pop 63位
「Someone Like You」:Pop 1位
「Set Fire To The Rain」:Pop 1位




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2012年01月22日

JLS『ジュークボックス』(11年)

JLS:Jukebox(11年)

あけましておめでとうございます…なんて時期は、とうに過ぎてしまいましたね。
ナオコさんアルバム・レビューを終えてちょっと気が抜けた感じ&年明けから仕事も忙しくてなかなか時間がとれませんでした。
とりあえず、今年も細々とやっていきますのでよろしくお願い申し上げます。

年明け最初は、現在英国のほうで大人気のボーイバンド、JLSをご紹介したいと思います。

英国からは現在アデルが世界的な大ヒットを飛ばしていますけど、そうやって海を越えて人気が出る場合もあれば、英国内のみで爆発的に売れているアーティストも多かったりします。そんなうちの一組が、このJLS。
06年からUFOという名前で活動をしていましたが、人気オーディション番組『Xファクター』に出演するにあたって他のグループとの混合を避けるためにグループ名をJLS(Jack the Lad Swing)に改名。出場した08年度の『Xファクター』では惜しくも準優勝に終わりましたが、09年のメジャー・デビュー後はアルバム、シングルともにNo.1を連発していて、現在一番英国で勢いのあるグループと言える存在になっています。

黒人男性4人によるグループですけど、冒頭にも書いたように決してR&Bのグループではなくて、英国で言うならテイクザット、ボーイゾーン、ウェストライフ、ブルー等の系譜に属するボーイバンド=アイドル・グループなんですよね。ステージを見るとわかりやすいんですが、英国ボーイバンドには必ず存在するお楽しみ楽曲コーナーでは、バックストリート・ボーイズとインシンクのメドレーなんか披露して黄色い声援を浴びたりしてますから、それが彼らの意思かどうかは別にしても、現在彼らが立っているのは間違いなくポップ・アイドルという地平。
あまり遡らないところからいくと、ボビー・ブラウンやラルフ・トレスヴァントを輩出したティーンネイジR&Bグループのニューエディションがいて、その白人版として企画されたニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックがあり、その英国版を目指して結成されたのがテイクザット。ここを起源にした英国ボーイバンドの最新系が、黒人男性4人によるポップ・アイドルJLSと言うのも、面白いものだなぁと思います。ちょっと嫌な言い方ですけど、白人が黒人の美味しいところを取り入れて売れていくというのが従来の方程式でしたが、それを逆手にとったような展開をしてトップに立った訳ですから、まぁ英国ならではという言い方が出来るにしても、このグループはエポックメイキングな存在だなぁと思う訳です。
やってる音楽はポップスですけど、もちろんR&B的な要素がない訳ではありません。最近のポップスでR&B的な要素がないものを探すほうが難しいじゃないですか?プロデューサーもスティーブ・マック、J.R.ローテム、ソウルショック&カーリーン、スターゲイト、トビー・ガット、レッドワン、タイオ・クルーズ等ポップスとR&Bをまたにかける精鋭がズラリと並んでいますし、アッシャーのスマートな部分をもっとポップス方面に発展させた感じ…と言うと、イメージ出来る方も少しはいらっしゃるでしょうか?

メンバーは『ジュークボックス』の並びでいくと、左からJB、アストン、マーヴィン、オリーシェ。メンバー全員が歌えますけど、主にリードをとるのはアストンとマーヴィン。ハイトーンな歌声と機敏な動きが魅力のアストンはテイクザットで言うならマークみたいな感じですかね。マーヴィンは一番の長身と落ち着いた雰囲気、そしてそのイケメン度合でかなり人気が高いみたいです。

3作目となる本作、エイコン一派のレッドワンがプロデュースして早々にNo.1になった「シー・メイクス・ミー・ワナ…」を筆頭にして、エレクトロ系の押し出しの強いポップ・ナンバーを中心に若干メロウ風味なミディアム等も収録。今回実は09年のファースト、10年のセカンド『アウタ・ディス・ワールド』も一緒に手に入れて3作まとめて聞いたりしているのですが、3作ともそれぞれに耳馴染みの良い楽曲が並んでいて、同じトーンて楽しむ事が出来ます。音楽的に何か新しい事をやっているわけではないですけど、安心して楽しめるポップスというのはいつの世にも必要だと思うんですよね。アメリカ進出も目論んでいるという噂ですが、このままポップス路線を突き進むのか、それとも別方向に舵を切っていくのか、可能性をたくさん秘めているだけに、これからどんなグループへと変貌していくのかがとても楽しみです。

ボイーバンドがお好きな方は、特に要チェック。
ポップス好きな方も、是非お手に取ってみていただければと思います。
(なかなか日本ではCD自体見かけませんけどね…。)

チャートデータ(英国)
アルバム 1位
シングル
「She Makes Me Wanna…」:1位
「Take a Chance on Me」:2位



3作通しで聞いている中で、今のところ一番のお気に入りがデビュー曲である「ビート・アゲイン」。いたく普通のアーバン・ダンス・ポップとも言えますが、好きです、これ。



ボーイバンドは見てなんぼ、というところもありますので、今回ライブDVDも取り寄せました。マイケル・ジャクソン・メドレーでは歌う時に各年代の曲に合わせたマイケルのポートレートをプリントしたTシャツを着用。このわかりやすさが、素敵です。全員シックスパックの身体を惜しげもなく晒すのも魅力だとか…。
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2011年12月18日

恋人たちのクリスマス/All I Want for Christmas Is You

恋人たちのクリスマス/All I Want for Christmas Is You

個人的に、って世間一般の方もそうかもしれないですけど、12月は年間で一番の繁忙期になるため超忙しいんです。最近は自分の仕事に加えて営業やら生産部門やらの応援にもかり出されるので、さらにワサワサ感が増加。街は華やかにクリスマスやお正月に向けて加速していく訳ですが、残念ながらそんな気分を味わっている暇のない現状だったりいたします。
だからあんまりクリスマスって実感しないんですけど、この時期はどうしても海外アーティストの皆さんがこぞってクリスマス・アルバムをリリースするため、何だかんだ言って手元にクリスマス・アルバムが続々と到着し、音楽面だけはクリスマス華盛りとなってしまう悲しい実態。否が応でもとは、このことですね(smile)。

そんな訳で今年もお気に入りのアーティストのクリスマス作品を何作か購入することになった訳ですが、購入した4作品のうち、3作品に入っていたのがマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」のカバー。94年リリースのこの曲、日本でもドラマ主題歌に使われて大ヒットしてから冬の定番曲として完全に定着していますが、海外でもどうやら似たような状況のようで、90年代に生まれたクリスマス・ソングとしては唯一スタンダード化しそうというか、もうしている感じの勢いでございます。クリスマス・ソングにもしっとり系とウキウキ系がありますが、どうしてもウキウキ系だと「ジングル・ベル」や「ママがサンタにキッスした」等お子様系になったりするので、ちょっと年齢層をあげて盛り上げたい時には丁度よかったりもするんですよね。
ま、そんな訳で「恋人たちのクリスマス」、今年出会った3バージョンをご紹介してみたいと思います。

Glee: the Music-Christmas Album Vol. 2

今週あちらでは放映となった、人気番組グリーのクリスマス・エピソード第二弾のサントラに収録。

番組のオープニングを飾って歌われるのがメルセデス役のアンバー・ライリーがメインで歌う「恋人たちのクリスマス」で、キャストみんなでクリスマスの飾りつけをするシーンで賑やかに披露されました。アレンジもオーソドックスだし、もちろんメルセデスの歌声も安定感抜群なので、正統派のカバーと言えそうです。あぁ、この教室にいたい(smile)。



Michael Buble:Christmas

現在アメリカでチャート1位独走中のマイケル・ブーブレのクリスマス作に収録。

今年放映されたブーブレさんのクリスマス特番は裏番組のグリーを超える視聴率を記録したそうで、とにかく今アメリカ(世界でか)で一番人気のある若手ポピュラー・シンガーのクリスマス・アルバム第二弾(前作はミニ・アルバムでしたけど)。
ここで披露される「恋人たちのクリスマス」は、ぐっとアダルティーな大人のポピュラー・アレンジ。こういうのって意外に難しかったりするのですが、実にさりげなく素敵に聞かせてくれます。さすがブーブレ。



Justin Bieber:Under the Mistletoe

ティーンに一番人気のジャスティン・ビーバーの初クリスマス・アルバムに収録。

そんな訳でこれ、何と本家マライアを招いてのデュエット・バージョン。産後のダイエットを経て超スリムな身体を取り戻したマライアが、どうよとばかりにその肢体を見せつけるPVも話題でございます。正直作品的にはうまくかみ合っていない印象を受けますけど、まぁお祭り気分で楽しむにはいい感じなのかなと。
とって食われちゃいそうなビーバー君とマライアの絡み、ご堪能下さい(smile)。



最後に一応、ちょっと懐かしい本家も載せておきましょうか。



まぁそんな感じで、クリスマスは楽しいですよね(涙)
みなさん楽しいクリスマスを!
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2011年09月10日

バーブラ・ストライサンド『ホワット・マターズ・モスト』(11年)

Barbra Streisand:What Matters Most(11年)

バーブラ・ストライサンドのニュー・アルバムです。

2年ぶりの新作となる本作は、バーブラの盟友というか戦友と言ってもいい作詞家のアラン&マリリン・バーグマン夫妻の楽曲を集めた作品集。「追憶」に「愛のたそがれ」『イエントル』とこのトリオで生み出してきた楽曲は正に至高の輝きを放つ名曲ばかり。
期待するなというほうが無理なお話しです。

事前にジャケット写真が公開された時は、そのヤスいポートレート写真(バーブラの自宅拝見本からのショットらしい)に非難GOGOだった訳ですけど、識者の方に言わせれば、これも「どうよ69才でこの飾り気のない美しさを誇示出来るあたし」的なアピールだそうで、そう言われたらいかにもバーブラらしくてうなずける話ですよね。もちろん事実確認はしようがありませんけど(smile)。
そうは言っても2枚組のデラックス・エディションだとデジパック形式で、手に取ってみるとなかなか重厚感があって良い感じ。ブックレットも写真がふんだんに使われていて、トータルな装丁はいつものゴージャス路線な出来上がりになっております。

でまぁ肝心の中身ですけど。
これがね、本当にいいんですよ。

最近のバーブラのアルバム、例えば前作の『ラブ・イズ・ジ・アンサー』やその前の『ムーヴィー・アルバム』と比べても個人的には格段に本作が好き。
この2作って、ザ・バーブラ・ストライサンド!…的というか、非常に格調高く作り込まれていて、美しく優雅に気高くというドレッシー路線が個人的には何ともとっつきにくかったんです。まぁ数年に1枚しかアルバム作らないし、これから作れる枚数考えても常に本気モードでいくってのは当然な訳ですけど、その分遊びがないというか、以前のアルバムだと大概1〜2曲混ざっていた「おどけバーブラ」な部分が最近は見られなくて、正直窮屈な感じを覚えていた私。
本作にはそういう高止まってる感がほとんど見られないんです。
旧知の仲のバーグマン夫妻の楽曲と相性がいいというのももちろんあるんですけど、なんでしょう、最初からNo.1を獲るスタンスでアルバムを制作していないというか、とてもリラックスした雰囲気が作品のそこかしこから伝わってくるんですね。

美しい歌声の中に喜びや悲しみの感情がひっそりと見え隠れするような表現がたまらなく素敵な、正調バーブラ&バーグマン夫妻ワールドとでも言うべき「サムシング・ニュー・イン・マイ・ライフ」や「ソリタリー・ムーン」「アローン・イン・ザ・ワールド」「アイル・ネヴァー・セイ・グッドバイ」等の作品を基調に、今まで正式なレコーディング作が発表されなかったのが不思議に思えるくらいバーブラの薬籠中に収まっている「風のささやき」、懐かしさを湛えたビッグバンド調でゆったりと優しくスウィングしていく「ナイスン・イージー」や「ザット・フェイス」、バーブラが最近お気に入りとしているブラジル物(ちょうどよくありましたね)の「ソー・メニー・スターズ」等が絶妙な差し色を提供。パーソナルに語りかけられているような滋味深いラストのタイトル曲まで、いいなぁいいぞぉの連続です。

バーグマン夫妻の代表曲は主にバーブラが歌ってきた作品になるので、いきおい今まで歌っていなかったものとなると知名度の高い作品ばかりという訳にはいかなかったようですが、そのあたりも有名曲が並んだ一般的なカバー・アルバムと一線を画するというか、まぁよく考えればいつも一癖ある選曲をしてきたバーブラらしい、既発表曲(一部新曲?)で構成されているのに妙に新鮮に聞けてしまうというマジックが今回も起きているように思いました。
そしてとうとうこういう肩の力が抜けた作品を発表出来る境地にバーブラも達したのか…というのが何よりも感慨深いです。確かに声の衰えは隠しようもないですけど、それを補って余りある歌の味わい深さ。そしてどこか60年代のアルバムに通じる様な、ヤスさのない気安さが感じられるのがたまらなく魅力的です。こういうスタンスで、今後は活動してってくれたら嬉しいなぁ。

ここ2〜3年、人気テレビ番組『グリー』にこれでもかとフューチャーされているおかげで、若い人の間でも格段に知名度が上がったんじゃないかと思われるバーブラですが、いわゆる大きなマーケット・チャンスと思えるようなこんな時期に、こういう我関せずな作品を出してくるというのも、やっぱりバーブラらしいのかなと思いますね。

デラックス・エディションのディスク2は「追憶」をはじめとする過去のバーグマン夫妻のレコーディング曲を集めた作品集。当然のように名曲ばかりですし、こういう並びだと魅力再発見みたいな曲もあったりで(smile)、ただいまディスク1,2エンドレスで楽しんでいる日々でございます。

朝日の差し込む部屋でも、まどろみたい昼下がりでも、物思いに耽りたい夜でも、どんなシチュエーションにも合いそうな大人のミュージック。ぜひ多くの方に聞いていただきたいですね。

チャートデータ
アルバム 4位




バーブラも敬愛するジョニー・マティスのバーグマン夫妻&ルグラントリオの作品集。官能的な歌世界はバーブラとまた違った魅力で素敵です。

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2011年08月12日

ティナ・アリーナ『ソングス・オブ・ラブ・アンド・ロス』(07年)

Tina Arena:Songs Of Love & Loss(07年)

ティナ・アリーナ

女性ポップス歌手がお好きでチェックされている方ならお馴染みの名前かもしれませんけど、一般的にはそれほど知名度は高くないのかも知れませんね。
もしかしてブックオフ等で「ティナ」の文字が飛び込んできて手を伸ばすと「ターナー」じゃなくて「アリーナ」だった経験ありません?私はしょっちゅうです(smile)。
しかしながらオーストラリアではかなりの人気を誇る歌い手さんで、日本盤も数枚リリースされているようにワールドワイドでもけっこうプッシュされており、オリンピックの開会式で歌ったり、ドナ・サマーが99年に行ってソフト化されたVH1ライブではドナのデュエット・パートナーとして(バーブラの代わりに)「ノー・モア・ティアーズ」を披露したりもしておりました。
高音の映える伸びやかな美しい歌声で、わかりやすく(身も蓋もなく?)言うとオーストラリアのセリーヌ・ディオン的な印象のシンガーでいらっしゃいます。

そんなティナの07年リリースのアルバム『ソングス・オブ・ラブ・アンド・ロス』。
たまたまユニオンで見かけ、曲目を見て面白そうだったので引き上げて来ましたが、いわゆる愛と喪失を歌った名曲を集めたカバー・アルバムです。
ラインナップはこんな感じ。

1.The Look Of Love
2.I Just Don't Know What To Do With Myself
3.So Far Away
4.To Sir With Love
5.The Man With The Child In His Eyes
6.Theme From Mahogany (Do You Know Where You're Going To)
7.Love Hangover
8.I Only Want To Be With You
9.Windmills Of Your Mind
10.Everybody Hurts
11.Woman
12.Until

ダスティー・スプリングフィールドを中心に、ルル、ケイト・ブッシュ、ダイアナ・ロス、キャロル・キング等英国〜オーストラリアでの人気を反映したような女性シンガーの代表曲をセレクト、
そこに(何故か)REMの名曲をプラスし、最後の2曲がオリジナルの楽曲になっています。

原曲を歌っている歌手が当たり前ですけどスタンダード級であること、歌われている曲がまた色んなところで既にカバーされている事、ティナ自体がそれほど個性の強い歌手ではない事等もあって、正直その出来上がりは加点もなければ減点もないといったところ。ヴォーカルはさすがに安定しているので安心して各曲の名曲度合を楽しめるんですけど、(マーケティングを考えれば無理は承知にしても)もっと選曲で渋いところをつくとか、大胆にアレンジを変えるとかして新味を出してくれたら良かったかなと思います(新曲も平均点的だし)。そんな中で唯一光っているのが「二人だけのデート」。普段元気系のアレンジで歌われる事の多い曲ですが、ここでは全体のバランスを考えてかスロウ・テンポに演奏されていて、これがなかなかの心地よさ。このラインでせめてもう2〜3曲作り込んだものがあったらなぁ…というのは、いつものたらればですかね。
個人的な感想はさておきオーストラリア圏ではプラチナに認定されるヒット・アルバムになり、より幅を広げた選曲の2も制作されています。

ラインナップに惹かれた方は、とりあえずお手に取ってみてはいかがでしょうか?

チャートデータ(オーストラリア)
アルバム 3位


「風のささやき」って本当にいい曲ですよね。


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2011年07月30日

マーク・ロンソン『ヴァージョン』(07年)

Mark Ronson:Version(07年)

Why won't you come on over Valerie, Valerie?

グリーのセカンド・シーズンの地区大会エピソードでサンタナ(ナヤ・リヴェラ)が披露した「ヴァレリー」。オールド・ポップスな楽しい曲調ですぐお気に入りになったのですけど、サンタナのバージョンですっかり満足してしまったためか普段のようにオリジナルは誰?という興味があまりわかず、モンキーズ=「すてきなヴァレリー」ってこれだっけ?的にモヤっと流しておりました。しかし先ごろ何かの資料でオリジナルがマーク・ロンソンであることを知り、そしてそのフューチャリング・ヴォーカルを務めていたのがエイミー・ワインハウスと知ってへぇー×2(古)。実はその「ヴァレリー」が入ったアルバムも買ってあったり(ipodにも落としてた…)で、最近はちょこちょこマーク&エイミー・バージョンも楽しんでいたところでした。
そんなタイミングでのエイミーのライブ活動再開の話題、泥酔パフォーマンスでの公演中止、再びの活動停止の中での妹分アーティストのライブへの飛び入り参加等、何やらエイミーの話題が色々飛び交いだして良くも悪くもまた注目されだしたなーという時に、更に飛びこんできた驚くべきニュース

エイミー・ワインハウス死去。

…本当に吃驚いたしました。

もともと「リハーブ(リハビリ)」なんて曲で脚光を浴び、そのオールド・ソウルな音楽性の楽しさを凌駕するゴシップ・ネタでお騒がせを繰り返していた破天荒型のアーティストではありましたが、結局こんな最悪の結末を迎えてしまうなんて。巷では大物ロック・アーティストの27才死亡説と照らして語られたりもしてますけど、もっともっと語られるべき活動を残してほしかったなと思います。
って言うか、死んじゃうなんてね、やっぱり駄目ですよ。
まだまだ色んな可能性があったでしょうし、きっとやりたいこともいっぱいあったはず。『バック・トゥ・ブラック』のようなグッド・ミュージックをもっと聞かせてほしかった、本当にそう思わずにはいられません。
今はただ、ご冥福をお祈りすることしか出来ないですけど。

「ヴァレリー」が収録されているのはエイミーのアルバムのプロデューサーでもあったマーク・ロンソンさんのセカンド・アルバム『ヴァージョン』。
実はほとんど彼の事を知らなかった私なのですけど、英国出身でDJからパフォーミング・アーティストとして活動を広げ、平行してエイミーやクリスティーナ・アギレラ、リリー・アレン等のプロデューサーとしても近年メキメキ活躍しているバーサイタル系のアーティストでいらっしゃいました(継父はフォリナーのミック・ジョーンズなんですって)。本作は主にUK産ロック曲を中心にしたカバー集で、実は「ヴァレリー」もズートンズというバンドのカバー(bmgさん有難う!)。コールドプレイ、スミス、ジャム、レディオヘッド、カイザーチーフス、(何故か)ブリトニー・スピアーズ等の楽曲を、エイミーをはじめ、リリー・アレン、サントゴールド、ロビー・ウィリアムズ、カサビアン等のフューチャリング・ヴォーカル&ミュージシャンを迎えてプレイ。ロックな元ネタをソウルやジャズやオールディーズの要素等を加えたミクスチャー・ミュージックとして再構築、プリンスやらThe B-52's等も曲によって頭を過ったりで、ロック酒場(?)で聞いているような横揺れスウィンギーな楽しさが全編に溢れている良作でございます。

エイミーを偲んで、「ヴァレリー」を、どうぞ。



チャートデータ(UK)
アルバム 2位
シングル
「Stop Me」:2位
「Oh My God」:8位
「Valerie」:2位
「Just」:31位

「トキシック」は、そういえばヤエル・ナイムもカバーしてましたね。


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2011年04月16日

ジャスティン・ビーバー『ネヴァー・セイ・ネヴァー:ザ・リミキシーズ』(11年)

Justin Bieber:Never Say Never The Remixes(11年)

最近ツイッターを見ていたら、しつこいぐらいに広告が貼り付けてあった美少年アイドルコーディー・シンプソン。PV見たら写真よりもさらにまだまだその辺走り回っているようなお子様で、しかも美少年じゃないじゃん!…みたいな。フローライダーなんかをフューチャーしていて、もう完全に目指せジャスティン・ビーバーというポジションがわかりやすすぎ。雨降り後のタケノコ状態で、今後も次々ロウ・ティーン・アイドルが繰り出されてきそうな感じですね。

そんな中本家(?)はと言えば、17才になってお目覚め真っ最中というか、セリーナ・ゴメスとの人前はばからぬキス写真や誕生日の高級ホテルお泊りデート報道など、もうすっかり青年期モードを爆走中。まぁ年齢からいえばそんな事があっても全然普通なわけですけど、トップアイドル同士が堂々とそんな恋愛模様を繰り広げてしまうのはやっぱりアメリカですよね。年上のお姉さんとのあれこれ、きっとよい思い出になることでしょう。
あちらではティーン・アイドルにありがちな熱狂的なビーバー旋風が巻き起こり中で、17才にして自伝の3D映画『ネヴァー・セイ・ネヴァー』まで公開され、何とマイケルの『ディス・イズ・イット』の興行成績を上回ってドキュメンタリー映画の最高興収を記録するほど。やっぱりなんだかんだ言っても現役は強いっすね。

でまぁ本日ご紹介するのはその映画公開に合わせて発売された『ネヴァー・セイ・ネヴァー:ザ・リミキシーズ』。リミキシーズと謳われていますが、実際は今までのアルバムに収録されていなかった音源集といったほうが正しいかも。こちらのアルバムも寄せ集め集としては異例のチャート1位を獲得、勢いの凄さを物語っております。
アッシャーを後ろ盾に持っているジャスティン。R&Bとかポップスとかって境界線がもはや意味を持っていない世代の代表みたいなもので、参加メンバーもそのアッシャーを筆頭にクリス・ブラウン、カニエ・ウェスト、ジェイデン・スミスといったブラック勢に、ラスカル・フラッツ、マイリー・サイラスといったホワイト勢が混合共演。カントリーもR&Bもビーバーというフィルターを通すと全て同列というか、特にゴージャスな相手方に引っ張られることなく僕は僕という一貫したカラーを打ち出せているのは、やはり才能なのかなと思います。お子様声のわりにしゃがれ系なせいかあまりきゃぴきゃぴしたところがないのもアンバランスの妙(?)というか、聞き続けているとくせになってきたりしますし。ダイアン・ウォーレンがオーソドックスなバラード曲を提供したりしているのも、世代的には嬉しいかな。

デビューにあたってその才能に興味を示したアッシャーとジャスティン・ティンバーレイクを秤にかけ、結局アッシャーを選んだジャスティンB。その選択は正しかったように思うんですけど、やはり彼が目指していけるスタンスの多くをジャスティンTが示しているのも事実な訳で、彼のようにスーパーアイドルからスーパースターへの階段を上っていけるのか、注目していきたいところです。
そういえば来日公演もあるんですよね、旬なスーパーアイドルを拝むのも、オツなものかもしれません。

チャートデータ
アルバム
Pop 1位
シングル
「Never Say Never」:Pop 8位








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2011年04月09日

カイリー・ミノーグ『アフロディーテ』(10年)

Kylie Minogue:Aphrodite(10年)

カイリーが前作アルバム『X』のプロモーションで来日してTV番組に出演した際、艶やかな笑みを浮かべながら今後日本でライブを行うのぉと言って早3年。あの時のそれがこれなのか、あの時のはとっくにおしゃかで別企画なのか定かじゃないですけど、ようやく今年2011年に実現する予定です、カイリー・ミノーグの来日公演。
驚くなかれ生まれた子供が成人を迎えるほどの月日が流れ、何と20年ぶりの日本でのコンサートなんですって。間に多少の停滞期があったとはいえ、少なくともヨーロッパ圏では揺らぎようのないスーパー・ディーヴァの地位を手に入れたカイリー。そのステージはまさに究極のエンターテイメント・ショウと呼べるもので、数々出ているDVDでいつもその絢爛たるステージを堪能させてもらってましたけど、まさかそれを間近で見れる日がくるなんて思ってもいませんでした。

…そう、私、見に行っちゃうんです。幕張メッセに、コンサート。

昨年コンサート元年を迎えた私。またまた他力本願にもAlexさんにチケットの手配をしていただいちゃったんですけど、とにもかくにも見に行けてしまうのです。
人生初のスタンディング・ライブだし、いったいあの猥雑なステージをどこまで日本で再現する気なのか気になったりもするんですけど、その全てを見届けてまいりたいと思います。ライブ・レポなんかも、書けたらお届けしますので。

でまぁ昨年リリースされた最新アルバムの『アフロディーテ』。最近買ってもすぐ聴かないというか寝かせることが多くなってしまって、これも発売早々に手に入れたまま放置プレイ。今度のライブは当然最新アルバムからの曲が中心になるでしょうから、ようやくお尻に火がついた感じで現在パワー・プレイしております。
多様な引き出しを持つカイリー。前作の『X』は割とポップ・ロック的な指向を漂わせていましたけど、今回はプロデューサーにマドンナからテイクザットまで手掛ける売れっ子のスチュワート・プライスを迎えてほぼダンス・サウンドで統一。3分台の曲をテンポよく繰り出す構成で、後半の「トゥー・マッチ」や「キューピッド・ボーイ」等ではどことなくケイティ・ペリーを思わせる音使いをしているのが興味深かったりもします(トレンドの音、って事ですかね)。

しかし不変と言っていいキューティー・ヴォイスでもってしなやかに軽やかに愛を歌うカイリーは正に愛と美の女神アフロディーテそのもの。ウィキペディアによるとアフロディーテは戦いの女神でもあるんですって。30年の歳月をサヴァイブしてきたカイリーにぴったりですよね。付属のDVDもホワイト・ダイアモンドの北米公演のオープニング・メドレーやまたまた超セクスィーな「オール・ザ・ラヴァーズ」のPVメイキング、美しすぎるフォト・ギャラリーなど盛りだくさん。多少のしわやお肌のたるみ等、私の眼には入りません。えぇ、ちっとも入りませんとも。

開催まで後2週間、今のところ来日&公演中止のアナウンスは流れていないので、このまま来てくれることを正直祈るばかりです。
もし予定通り見れたら、もうね、目いっぱい楽しんできますから、わたし。
LOVE、カイリー!
お願い、来てね!!

チャートデータ(UK)
アルバム 1位
シングル
「All The Lovers」:3位
「Get Outta My Way」:12位
「Better Than Today」:32位


相変わらずドラァグでゲイ・テイスト満載です。


来日記念の新ベストも発売。
posted by Suzu at 06:30| Comment(6) | TrackBack(0) | POPS系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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