2012年05月06日

オリジナル・サウンドトラック『フットルース 夢に向かって』(11年)

Original Soundtrack:Footloose(11年)

11年に公開された映画『フットルース 夢に向かって』のサントラ盤でございます。

映画のほうはもちろん84年に公開されて大ヒットしたMTV系映画の最高峰『フットルース』のリメイク作。
けっこう前からリメイクの噂はされていて、07年の時点では『ハイスクール・ミュージカル』で人気急上昇中だったザック・エフロンを主役に撮影されるってニュースが流れたんですけど、これがいっこうに進まないうちにザックが降板。次は『ゴシップ・ガール』で大人気のチェイス・クロフォードを主演にって話も出たんですけど、こちらはスケジュールの都合で折り合わず。結局ジャスティン・ティンバーレイクのツアーやマドンナ、マライア、ネリー・ファータド等のPVにダンサーとして出演していた役者としては無名のケニー・ウォーモードを抜擢しての再映画化となりました。

まだ映画自体は未見なので何とも言えないのですけど、日本ではDVDスルーだったし、正直大きな話題になる事もなくひっそりと行き過ぎていってしまいましたよね。厳格な神父役でデニス・クウェイドがキャスティングされていましたけど、他に注目されるような俳優さんもいず、何よりザックからチェイスを経て三段落ち的に抜擢されてしまったケニーさんに華が足りなさすぎたような気配。オリジナルのケヴィン・ベーコンだって華があったかどうかは疑問ちゃ疑問ですけど、色んなことが今回は上手くかみ合わなかったのかな、といった結果に終わってしまった感がありました。
(…正直、ザックやチェイスで見たかったし…)

そしてサントラのほうなんですけど、映画公開直後は本サントラ盤はトップ100圏外なのに、84年のオリジナル盤がトップ40に返り咲くヒットを記録するという珍現象が起きたりしたのですけど、どうやらその後盛り返したようで本作も総合チャートで14位までいくそこそこのヒットを記録。カントリー・チャートでは4位まで上がるヒット作になっています。

そう、なんです。11年公開の本作で使われている音楽は、84年盤で使われていたポップ・ロックではなく、カントリー・ミュージックなんです。
前作の有名曲はそのまま使われていますが、歌っているのは全てカントリーのアーティスト。ケニー・ロギンスの「フットルース」は、現在あちらで大人気のオーディション系番組「ザ・ヴォイス」でアダム・レヴィーンやクリスティーナ・アギレラと共にメンターを務めているカントリー界の大スター、ブレイク・シェルトンが歌っています。

構成は過去のヒット曲の再演と新曲が半々ぐらい。
(正直誰が有名なのかイマイチわかりませんが)「レッツ・ヒア・ボーイ」はジェイナ・クラマーが、「オールモスト・パラダイス」はヴィクトリア・ジャスティスとハンター・ヘイズが歌っており、前の「フットルース」も含めたこの3曲はカントリーに衣替えしても大した違和感なく楽しく聴ける感じ。一番様変わりしてしまったのがエラ・マエ・ボウン(?)という方が歌う「ヒーロー」で、最初聞いた時はこれが「ヒーロー」だとは気付かなかったぐらいアコースティックなバラードに生まれ変わっています。まぁこういうバージョンも悪くないですけど、やっぱりこれは疾走感と迫力溢れるボニー・タイラー・バージョンのほうが圧倒的にいいですね。シャラマーが歌った「ダンシング・イン・ザ・シーツ」も、デビッド・バーナーが歌う「ダンス・ザ・ナイト・アウェイ」の中にサンプリング的にフレーズが使われてリサイクルされています。

オリジナル曲ではライン・ダンスのシーンで使われるビッグ&リッチ・フューチャリング・グウェッチェン・ウィルソンの「フェイクID」がかっこよくてお気に入り。ザック・ブラウン・バンドの渋かっこいい「ホエア・ザ・リバー・ゴーズ」や、巨体の人気R&B歌手シーロー・グリーンがこちらも渋〜くキメるカントリー・ブルース「ウォーキン・ブルース」なんかも良いですね。

今回のリメイク、元来の根強い人気に加えて最近ではキャリー・アンダーウッドやテイラー・スウィフト等のポップ・カントリーの台頭でさらに勢いを増しているカントリー・ミュージックに目を付けたのはいいと思うんですけど、『フットルース』って古い因習を若い力で打破するお話でしょ?その原動力となるのがカントリー・ミュージックっていうのも、何となく違和感があるんですよね。やっぱりここは、大人が眉をひそめるポップ・ロックであってこそかなと。妙に理解が得られちゃいそうなんですもん、カントリーだと。

音源自体には何の問題もないんですが、聴いているとそこはかとない違和感に襲われてしまう…そんなアルバムでございました。
とりあえず映画のほう、見て見なくちゃですね。

チャートデータ
アルバム
Pop 14位/Country 4位/Soundtrack 1位
シングル
「Footlose」:Pop 63位/Country 53位





posted by Suzu at 21:30| Comment(4) | TrackBack(0) | サントラ系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんなリメイクが作られたのですね、知りません
でした。
カントリーですか〜。
いや、カントリーが悪いんけじゃないんですが、おっしゃる通り、古い足かせを解き放つって話ですからちょっと違う気もしますね。
「Hero」も、バラードにしてもしっかりしたメロディーですからいいんですけど、やっぱりテーマ的にはね…、。
オリジナルの方が先に再チャートインってのも面白いですね。
Posted by 詩子♂カンタービレ at 2012年05月06日 23:54
詩子♂カンタービレさん、こんにちはです。

百聞は一見にしかずなので映画も見ずに作品をどうこう言うのは邪道なんですけど、やっぱり何となく、そうじゃないよなーと思ってしまうんですよね。
とりあえず早く、映画を観たいかなーと思っております。

84年盤は特定の世代には忘れられないヒット作ですし、リメイクと聞いて思わず昔懐かしいほうに手を出しちゃったというのも頷ける感じしました。時代的にLPで持ったて方も多いでしょうしね。
Posted by Suzu at 2012年05月07日 22:32
映画観ましたよ。前評判良くなかったので、
差し引いて観た事もあり、意外と楽しめました。
ダンスはケヴィンよりケニーの方が上手いだろう
なぁ。って思いました。
ただ、オリジナルがあれだけヒットしたのは、
ちょうど当時のMTVブームに上手く乗った所
だったんだろな。って思います。
だから、今回のリメイクはかなり唐突な気が
しました。
サントラ盤も買いたいのですが、まだ手が出て
ません。
ブレイク・シェルトンのあの甘い歌声がフット
ルースのあのテーマ曲にはぴったりだな。って
思いました。
確かに「ヒーロー」はボニーのバージョンの方が
良いのですが、
オリジナルの「フェイクID」はとってもカッコ
良い曲ですね。
そう言う意味ではカントリー好きの人にはそれなり
に楽しめる映画ではなかったかな?って思います。
Posted by 小さな足 at 2012年05月08日 15:19
小さな足さん、こんにちはです。

ご覧になられたんですね。
やっぱりサントラの類って見ないで語るってのはどうしても片手落ちな気がします。見たら意外にこの曲はこの場面にはまってるなぁとか、色んな別の感想が出てきますしね。

「トップガン」「フラッシュダンス」「フットルース」あたりが3大MTV映画でしょうか(smile)。MTV映画っていうとちょっと揶揄してるみたいですけど、好きな作品ばかりだったりします。

「フェイクID」は映画のラインダンスのシーンもいいですよね。ブレイクの主題歌もはまってるし、「ヒーロー」以外はオリジナルのイメージを壊すことなくカントリーとして楽しめました。
Posted by Suzu at 2012年05月09日 17:40
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