ポール・ポッツさんを買いに行ったライト・クラシック(クラシカル・クロスオーヴァー)のコーナーに並んでいたのがこちらのラッセル・ワトソンさん。
お恥ずかしながら全く存じ上げなかったのですが、クラシカル・クロスーヴァー界のスターとして英国で活躍する方で、度々来日公演を行い、「題名のない音楽会」や「たけしの誰でもピカソ」等テレビ番組にも出演している著名人気シンガーだそうでございます。
ポールさんとも若干プロフィールが似ているのですけど、幼いころから歌うことは好きだったそうですが歌の訓練とかは特別受けず、休みの日にパブでポップスやロックを趣味的に歌っていたというラッセルさん。ある時店の客からオペラを歌ってみてはどうかと提案され、そこから独学で練習。しだいにその歌声が評判を呼び、99年サッカーの試合での国家斉唱や「誰も寝てはならぬ」のパフォーマンスが大評判を呼んで翌年CDデビュー。これが大成功を収めて今日に続く人気シンガーの仲間入りを果たしたのだそうです。
普通のクラシカル・クロスオーヴァー作品だったらラッセルさんの作品を手に取ることはなかったかもしれないのですけど、本盤は全編にわたってR&Bの名曲を歌った作品集。こいうった系統の方がポップス作品を歌うのは珍しくありませんけど、カーティス・メイフィールドやらテンプテーションズやらレイ・チャールズやらオーティス・レディングやらの名曲がずらっと並んでいる様は壮観で、いったいどんな事になってるの?と物見遊山的な気持ちが先立って購入してみた次第です。
…でまぁどうしてもクラシック系の歌手の方ということで、バリバリテノールあたりで歌いあげるのか天使の歌声系で美しく聞かせるのかと思ってましたけど、これがかなり真正面からR&Bに立ち向かっているんですよねぇ。
ビリー・ポールのサザン名曲「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」の熱い歌声にはじまり、フューチャリング・ヴォーカルを入れてテンプスの掛け合いを再現した「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」。ラテン色を入れたオージェイズの「裏切り者のテーマ」、味わい深く聞かせるビリー・ジョエルの「ニュー・ヨークの想い」、ぶっとく迫るウィルソン・ピケットの「イン・ザ・ミッドナイト・アワー」、そしてあの重低音ヴォイスをそのまま甦らせたアニマルズの「朝日のあたる家」等、決して黒いわけではない歌声が、何だか黒光りして聞こえてくるような臨場感を湛えていてすっかりその術中にはまってしまいました。七色の声を持つ男という評価がラッセルさんにはあるそうですが、それも納得!という高品質ぶりを誇る変り種作品でございます。
クラシカル・クロスオーヴァーうんぬんではなく、良質なR&Bカバー作品としてお薦めです。今後ラッセルさん、要チェック!
チャートデータ(UK)
アルバム 20位
「Try A Little Tenderness」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=p1izT-VFCzc
「Heaven Help Us All」:You-Tube→http://www.youtube.com/watch?v=ygqTi1QV5w8



ラッセル・ワトソンは一時自分の中できてたんですよ。クラシックの人気曲+イギリスのパブシンガーらしいところとかおもしろい組み合わせで。
でも東芝EMIさんがコピーコントロールでCD出しだしてからパソコンなどで聞けなくなって、それで聞かなくなったという本人と関係ないところで縁遠くなってしまったパターンで。また聞いてみたくなりました。スタートレックのテーマ曲も彼でした(アメリカで製作中の最新シリーズでなくて評判悪くて早々にうちきられたひとつ前のシリーズ)。
(今年お初で、三が日過ぎてしまいましたが明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。)
そうですか、私は全然この方のことは素通りというか今まで情報がアンテナに引っかかることはなかったのですけど、調べるとけっこう活躍してる方なんですよねぇ。本当にまだまだ知らなくて面白い活動の仕方してる人って沢山いるんだなぁと改めて思いましたです。
私はあまり気にしないタイプですが、コピーコントロールの弊害って言うのはけっこう大きいものがあるようですよね。AlexさんのようにCCCDだと聞かない!って人もよく見かけますし。
スタートレックのテーマ(と同一の曲)はロッド・スチュワートも歌ってるんだそうですね。